人間のクズ!

敵は自分の中にいる。ちょっとだけ抗ってみたくなった、ぽ子57歳。

今日の1冊

生き残る判断 生き残れない行動 / アマンダ・リプリー

ハードカバーで380ページ、ずっしり重い一冊だったが、夢中になって読み切った。 単なる災害時ハウツー本ではない。 心理学的行動学的に、ひとつひとつ解明していくのだ。 人間は生死にかかわる危機的状況に陥った時、どのような状態になるのか。 生き残…

介護未満の父に起きたこと / ジェーン・スー

介護未満。まさに今、うちの父が当てはまるのだ。89歳。一人暮らし。 正直、完全な手詰まり状態で途方に暮れていたところである。タイトルに射抜かれた。 著者の父親は82歳。ここから5年間の彼女なりのケアを読む。 色々と参考になった部分も多いが、著…

きげんのいいリス / トーン・テレヘン

リスは、アリのためにハチミツを振る舞い、今日も語り合う。 アリの話はいつも難しく、でもどこか分かるような気もする。 案外そんなものなのかもしれない。あるがままを受け入れるリス。 森の中では奇妙なことが時々起こるが、案外そんなものなのかもしれな…

イエスの実像に迫る

***持ち時間が残り10分を切ってしまった。ネタが浮かんで来ないので、ストック記事から。*** 信者の方に言ったら怒られてしまいそうだが、果たしてキリストは実在したのか、そうだとしたらどこまでの逸話が事実なのか、その辺を知りたかったのだ。 …

前世療法 / ブライアン・L・ワイス

魂だ転生だとスピリチュアルな方向に傾いている今日この頃だが、この本はどちらかというと興味本位で読み始めたものである。 個人的には、人は死んだら魂に戻るという風に考えているが、その先がどうなっているかまでは良く分からないでいた。 漠然と転生を…

やがて海へと届く / 彩瀬まる

2011年3月11日。多くの人が津波に飲まれたが、すみれもまた旅に出たまま戻らなかった。 3年経っても、真奈には折り合いが付けられないまま。 同じ大学に通い、一緒に暮らし、卒業しても時々会っては飲んで近況報告などしていた。友達と言うだけでは…

老いる意味 / 森村誠一

作家・森村誠一が88歳で書き上げたエッセイ。 年齢を感じさせない文章は、さすがにこれまでたくさんの作品を精力的に書いていただけある。 しかしそんな森村氏も、老人性鬱という苦しい時期を乗り越え、認知症との診断もおりて老いと向かい合っていた。 仕…

死亡フラグが立つ前に / 七尾与史

七尾与史の死亡フラグシリーズ、いつの間に続きが出ていたのだ。続き、というか、時間軸は大きく過去に遡る。冴えないライター陣内とスーパーヒーロー本宮コンビの出会いだ。彼らは高校生である。 しかしすでに陣内は新聞部の部員として記事を書き、本宮はノ…

僕のアニキは神様とお話ができます / 龍&アニキ

神様流に言えば、たまたま手に取ったこの本を買ったことも、神様の「サイン」になるのだろうか?? 龍のアニキは小学4年生の時から突然、神の声が聞こえるようになったという。 始めは頭がおかしくなったのかと思っていたが、どうやらその声は、自分を助け…

生き物の死にざま / 稲垣栄洋

タイトルの通り、鳥、虫、魚、動物・・・様々な生物の生と死を書いている本だ。 生態についての本は多いと思うが、「死にざま」である。確かにみんな、いかように死んでいくのだろうか? 知りたくなった。 どれもその意外な生態、死に様が興味深い。1種1話…

29歳の誕生日、あと1年で死のうと決めた / 葉山アマリ

派遣でカツカツの生活。 失恋、親の介護から逃げ、ストレスから暴食に走り、肥満体に。友人もおらず、家族からも離れ、ひとりぼっちの29歳の誕生日。 もう、生きていても仕方がない。30歳の誕生日に死んでしまおう。ただ死ぬんじゃなくて、ラスベガスで…

世の中と足並みがそろわない / ふかわりょう

良く考えてみると、ふかわりょうって何者なんだ? いつの間に知っていた、という感じで、今ひとつ正体が分かっていないまま読み始めたのだ。 「ふかわが歪んでいるのか世界が歪んでいるのか」「この面倒くささ、クセになる!」という「不器用すぎる日常を綴…

私は玉砕しなかった / 横田正平

1972年まで終戦に気付かずグアムに潜伏していた横井さんの話と間違えて、グアムで玉砕しなかった横田さんの本を買ってしまったのだ(笑) 結果オーライ、凄く読みごたえがあった。ノンフィクション、真実の重みである。 第2次世界大戦の終戦間際に、満…

大人の流儀 / 伊集院静

作家の伊集院静氏が亡くなったのは、去年の11月。 私はその人のことを全然知らなかったので、それは私にとって衝撃的なニュースにはならなかった。 それでもしばらくはそこここで話題に上っており、目にすることも多かったのだ。 これはそんな頃、新聞の書…

奇譚ルーム

私が本を選ぶきっかけは、新聞やネットの書評が主だ。なので、実際に本を手に取ってみると「ちょっと思ったのと違う」ということが時々起こる。 この本は、中高生向けのライトノベルであった(笑) インターネット上のヴァーチャルルーム、「奇譚ルーム」に…

生存者の沈黙 / 有馬頼義

浅田次郎のシェエラザードを読んで感動し、阿波丸の真実を知りたくなったのだ。阿波丸について書かれている本を探したつもりだったんだが・・・。 昭和20年4月。終戦を目前にした日本。門司港で、新聞記者の高須は阿波丸を待っていた。 阿波丸。捕虜のた…

真相 / 横山秀夫

・「真相」 10年前に息子を殺した犯人が、とうとう捕まった。 息子が帰る訳ではないが、これでやっと一区切りがつく。事件の真相も、やがて明らかになっていくだろう。 通り魔的な事件であった。目撃者もなく、全てが闇の中だったのである。 ところが明る…

シェエラザード(下) / 浅田次郎

上巻のレビューはこちら。 e-poko.com 極秘の任務下にあった弥勒丸ではあったが、安全は保障されていたのである。豪華客船としての優雅さを保ったまま、船は進んでいた。 ところがこの任務には、先があった。船の安全が揺るがされるような任務である。 危険…

シェエラザード(上) / 浅田次郎

謎の台湾人。ヤクザに財界人、政治家。 果たして依頼人の意に添わなかった者は、殺された。 ハードボイルド系か。あまり得意じゃないが、と読み進めていたが、物語の核は、終戦間近に沈められた日本の豪華客船「弥勒丸」であった。 もともと弥勒丸は日本とサ…

生きて死ぬ力 / 石上智康

君津光明寺の住職さんが書いた本だ。多分に宗教的な内容ではあるが、私達の日常に溶け込むよう易しく、短く、語り掛けている。 タイトルにあるように、「生きて死ぬ力」を与えてくれる本だ。 生きる苦しみ。 それは変化を恐れることから生まれて来るもの。 …

あの頃ぼくらはアホでした / 東野圭吾

親愛なるバンド仲間のご子息おすすめの一冊。奇遇にも、最近東野作品を読み終わったばかりである。 映画の作品も二つほど観ているが、心に突き刺さるような感動の物語であった。 そんな東野圭吾が語る、自分の過去。軽快なエッセイだ。 「アホでした」などと…

失われた名前 / マリーナ・チャップマン

衝撃の連続であった。そしてこの衝撃が全て事実と言うことが、また衝撃である。 サルと暮らした少女マリーナの話だ。 マリーナ、という名前は後から付いたものである。 少女は幼い頃誘拐され、ジャングルでサルと暮らし、名前を無くす。 それはもう、壮絶な…

凍 / 沢木耕太郎

「深夜特急」を夢中になって読んだのは、もう何十年前の事か。 今回もノンフィクションだが、自身の事ではなく、登山家・山野井泰史の壮絶なアタックの記録になる。 山野井は、「無酸素・ソロでのアルパインスタイル」にこだわるクライマーだが、もう標高で…

手紙 / 東野圭吾

この本が届いて手に取った時、「しまった!」と思い出したのである。これは映画で観た作品だった。しかも酷評した(笑) 気が重かったが、原作としてまた違う感想になるかもしれない。・・・と読み始めたのだが。 惹き込まれるのに、そう時間はかからなかっ…

消された一家・北九州連続監禁殺人事件 / 豊田正義

サイコパスとは精神の奇形である。 彼らは共感する能力を欠き、他人の感情や不幸に対して無情で冷笑的だ。 それどころか人を騙していたぶり、不幸のどん底に落とし込むことを喜んで行う、 恐怖の叫び声を上げる被害者を前にして、サイコパスはせせら笑う。 …

BLACK FLAGS(下) / ジョビー・ウォリック

上巻を読み終えたのは、もう1月の話か。 サクサク読めるような本ではない。眠剤のせいもあるのか一度に2、3ページも読むとすぐに眠くなってしまい、翌日になるとその半分も覚えておらずまた遡って読む繰り返しだ。 そのうちだんだん興味も薄れ、本を読む…

BLACK FLAGS(上) / ジョビー・ウォリック

「テロ」ということに対して、日本人は関心が薄い。その脅威にさらされる危険が極めて低いからだろう。 オウム真理教の事件を「テロ」と分類されているが、どうもピンと来ない。 やはりテロとは、ターバン巻いたヒゲヅラが、無差別殺人を起こすイメージであ…

なんでも解決!もひかん家の家族会ぎ / もひかん

仕事で重大な事故を起こしてしまい、多額の借金を抱えてしまった「もひかん」。 妻と二人の子供、実母のばぁばと力を合わせてこの危機を乗り越えるべく始まった、月に一度の家族会議。などというと硬い響きだが、ママの目標は「痩せる」、「いい加減痩せる」…

加害者家族 / 鈴木伸元

帯には「身内の犯罪で、家族が生き地獄に!」と書かれている。 自分が犯罪を犯すか否かは自分にかかっているが、身内のそれはコントロールできないのである。誰にでものしかかってくる可能性があるのだ。自然災害と同じである。 世間の目は、加害者だけでは…

ぼくの死体をよろしくたのむ / 川上弘美

短編集だ。 穏やかではないタイトルだが、どの話もまったりとして優しさがある。 しかしどの話にも、明確な結末がない。それなのに、なぜか、何かが胸に残る不思議な作品集だ。 世の中の枠に上手くはまれない登場人物たち。 生きづらさを感じながらも、折り…