人間のクズ!

敵は自分の中にいる。ちょっとだけ抗ってみたくなった、ぽ子55歳。

生きて死ぬ力 / 石上智康

君津光明寺の住職さんが書いた本だ。多分に宗教的な内容ではあるが、私達の日常に溶け込むよう易しく、短く、語り掛けている。

タイトルにあるように、「生きて死ぬ力」を与えてくれる本だ。

 

生きる苦しみ。

それは変化を恐れることから生まれて来るもの。

失いたくない。

腹を立て、落ち込んで。

死にたくない。

思い通りに生きていきたいという、執着。

 

あるがままの流れを当たり前と受け入れられれば、おのずと苦しみは生まれないのである。

そうは分かっていても、私達は人間だ。己の欲と、執着と、戦っていくことになる。

そんな私達に、住職は何度も語り掛けてくる。

正直、すぐに「なるほど!」とはなれない。

それでも、こういう考え方があるということを知っているのは、大きな救いになる。

自分次第だ。

自分に語り続けたい。

「われら、凡愚の者。」

 

 

ぽ子のオススメ度 ★★★★★

「生きて死ぬ力」  石上智康

中央公論社