人間のクズ!

敵は自分の中にいる。ちょっとだけ抗ってみたくなった、ぽ子54歳。

 

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暗い森の少女 / ジョン・ソール

亡き母は、小説の翻訳をしていたのだ。

実は私は、母の翻訳した本を一冊たりとも読んだことがなかったのである。

ところが先日、母が「怖くて翻訳したくない」と言いながらやっていた本があると兄から聞いたのだ。

気になるじゃないかw

ということで、母亡き今、読んでみたのであった。

平和な田舎町・ポートアーベロは犯罪とは無縁で、警察の仕事はせいぜいスピード違反か駐車違反の取り締まり程度であった。

そんな町である日、子供が消える。

長年の間、ポートアーベロの社会層の頂点に位していたコンジャー家。

今ではたったひとりの召使いと、心の通い合わない夫妻、幼い姉妹だけで暮らしていた。

コンジャー家には、古い言い伝えがある。「絶対に、堤防の先の洞窟に入ってはいけない」。

誰もその洞窟の存在を知らなかったが、知ろうとも思わなかった。そんなものはありっこない、その反面、実は「知らない方がいい」という恐れもあった。

だから夫妻は子供達にも、「森から先には行ってはいけない」と強く言い聞かせていたのだ。

ところがこの頃、子供達が森に出入りしている気配がある。

突然いなくなった飼い猫。

血だらけの服。

精神を病んで言葉を喋れない妹は、全てを知っている・・・。

まず、別に怖くはなかったのだ。怖がるのは分かるが、怖さの種類との相性とでもいうのか、この怖さは私には平気、という意味で。

霊的な怖さよりも、狂気というか。夜な夜な繰り返される洞窟でのお茶会は、幼い子供のごっご遊びの無邪気さと血みどろの狂気とが同時進行して、ゾッとするものがある。

母はこれを「怖い」と感じたのだろうが、薄目を開けてつい見てしまいたくなる怖さなのである。

霊の存在が間接的であり、いかにもなホラーになっていないのが良かった。

ただ、昭和53年の作品だ。言葉遣いが古臭い。母の翻訳だ。時代の流れである。多めに見てつかぁさい。

これ、映画にしたら、相当怖いと思う。脳内再生力で、恐怖感は違ってくるかも。

ぽ子のオススメ度 ★★★★☆

「暗い森の少女」 ジョン・ソール

ハヤカワ文庫

  

当時のジャケ、怖い(笑)