人間のクズ!

敵は自分の中にいる。ちょっとだけ抗ってみたくなった、ぽ子55歳。

開け、喉!響け、上へ!

「じゃ、発声練習、始めますEE:AE471」ポロロロロ~ンEE:AE5BE

なんだよもう、最初の音から声が出ないっつーのEE:AEB64

声のトラブルについては散々書いて来たが、どうもこれは単純に、結節のせいだけではなさそうである。

発声が悪い。

発声と結節がタッグを組んで、私のキーをメチャクチャに下げているのである。

諦めて私は、1オクターブ下で歌う。男声パートだ。ア~~EE:AE5BE

ひと通り上がって下がってくると、先生は振り向いた。

「ぽ子ちゃん、裏声でどこまで出る?」

先生は分かっているのだ、私のこの苦悩を。

昨日の練習では参加人数が少なかったので、こうして個人的に声をかけてくれたのだ。

合唱と、ゴスペルと、ロック、それぞれに歌い方が違う。

その中でも合唱は確固とした歌い方が決まっていて、逆にロックなどは自由度が高い。

故にロックだと変な自己流のクセがつき、喉を傷めたりする。私がいい例だ。

声楽的な歌い方をしていれば、喉を痛めることはない。

お陰で高音域はいくらかマシにはなったが、声楽的発声には、まだまだほど遠い。

「上の方に響かせて」。

この感覚は、経験した人にしか分からないのだろう。言葉だけだと意味が分からない。

なので経験者である先生は、いろんなアプローチでそこへたどり着けるように試みる。

ア~EE:AE5BEと発声することすら私には難しく、ン~EE:AE5BEと言ってキーを上げていく。

どうやら私の発声は、ソからラにいくところで、喉にかかるらしいことが分かった。

まるでドクターだ。

確かにその辺から苦しくなる。

「上の方に響かせる」。

この感覚が、やがて何となく分かってくる。周りで聞いている他の人も、声が変わってきたことが分かると言った。

先生、私帰りたくないです。このまま掴めるまで、ここで指導してもらいたいですEE:AE474

という訳にもいかないので、その発声法に近い「喋り方」を会得して家に帰ってきたのだ。

ロボットボイスだ(笑)

他に練習法がないので、今後私は時々ロボットになる。

皆さんには、そんなことには気づいてないような顔をして欲しい。

それが、人間ロボットというマイノリティへの思いやりになるのである。