人間のクズ!

敵は自分の中にいる。ちょっとだけ抗ってみたくなった、ぽ子56歳。

ヤツとの再会

気にすると呼び込むので考えないようにしていたが、とうとう私のところにも来てしまった。

それは突然の事で、全く準備ができていなかったのである。

奇襲状態だ。卑怯者め。

しかし恐るるに足らず。

家には強い味方がいるのである。

私は会社で今年初めての攻撃を受けたが、家に帰るまでの辛抱であった。

ヤツらの好きにさせておく。

結果、上司グッティ氏用のボックスティッシュを空け、鼻の下を痛め、軽い言語障害を起こした。

しかし、家までの辛抱だ。

私は何も恐れてはいない。

むしろこのシーズンだけにしかできない、くしゃみの連射を楽しんでいた。

一応マスクは家からしていたが、それは花粉症対策というよりもむしろ、化粧の手抜きをするためであった。

先日テレビで「だてマスク」というものが流行っている話をしていたが、私もその流行に乗っていたのだ。

彼らがマスクをする理由は、顔を出したくない、スッピンを見られたくないなどであり、私と全く同じだったのである。

そもそもはニンニク臭を拡散させないためだったのだが、慣れるとこっちの方がいいのである。

というか、今となっては、マスクがないと不安な程だ。

そんな訳で私は遠慮なくくしゃみを放出して悦に入っていたが、調子に乗りすぎて、帰り道に寄った薬局でやっかいな事になってしまった。

たっぷり鼻水が充填されていたところに、瞬間的に大きな圧力がかかるのだ、そりゃそうなるだろう。

あまりにも遠慮なく出したために、マスク内部が水浸しになってしまったのだ。

私はこの薬局に、ティッシュを買いにきたのだ。レジを抜けなければそれは手に入らない。

ボックスティッシュの方はすぐに見つかったのだが、ポケットティッシュが見当たらない。

とにかくマスクの中がレイニーデイズ。

そ知らぬ顔で店員に聞いたが、アンタ、実はこの顔の下半分は、未曾有の大惨事よ。

レジを抜けるなりティッシュの袋を開け、店を出るなり鼻をかんだ。

シーズン到来だ。

家に帰ったら頼れるヤクを鼻にブチ込み、安心してそれが浸透していくのを待った。

「まぁでも、ブログのネタになるからいいじゃないッスか。」

上司グッティ氏は言ったが、

「花粉症になっただけじゃ、ネタにならないのヨー。」

そう答えたのはついさっきだ。

結局ネタにした。

他に何もないのである。

平和な一日であった。