人間のクズ!

敵は自分の中にいる。ちょっとだけ抗ってみたくなった、ぽ子55歳。

クルクミンの着色

今週のお題「こぼしたもの」

 

10年ほど前の話になる。時効にしてもらおう。

ライブのために、服を借りたのだ。

もうそれが誰のコピーでなぜ服を借りたのかも思い出せないが、その服の柄と貸してくれた人は良く覚えている。先に謝る。きょんさん、ごめんなさい。

それは、淡い色のストライプのシャツであった。

ライブといえばお酒、酒と来れば泥酔、というのがいつもパターンだ。

借りた服を着たまま私は泥酔し、家に帰った。

翌日はどうせ二日酔いで寝て終わり、早くても洗濯は二日後だったはずである。

それを干そうとベランダで広げた時に、気づいたのだろう。服の真ん中に、シミがついていた。

げっ。なんだこれは。

しかし何故だか私は、それが何だったを思い出すことができた。カレーだった。

カレー。いかにも「着色」の予感。

 

干して乾けば余計に色が定着しそうだったので、私はそのまま部屋に持って戻り、染みで抜きで死ぬほど検索をかけた。

下にタオルを敷いて中性洗剤をかけ、上から叩く。ビクともせん。漂白剤。これでも落ちん。

絶望的だ。

今度はアプローチを変えて、「カレーの染み抜き」で調べてみる。と。

紫外線に当てると色素の成分が分解されるので、天日干しがいいとのこと。

ここまでやって最後が干すだけとは、心もとない。しかしもうやれることがない。藁をも掴む気持ちで、シャツを外に干した。

 

これが、綺麗に消えたのである。この時の気持ちったらないよ。

教訓。

借りたもの使用は最短に。