人間のクズ!

敵は自分の中にいる。ちょっとだけ抗ってみたくなった、ぽ子55歳。

クルミの使い道

昔の話だ。中学生だった。

「バイクに乗らない?」

電話がかかってきて、誘われた。

バイクと言っても原付。

正直バイクも原チャもどうでも良かったが、それでも無免許でそんなものに乗ってみたい年頃だったのである。

そして呆気なくパクられた。

 

交番にて。

調書をかかされる。

おまわりさんはおっかなく、私はブルブル震えていたのだ。

自分の意志に反して勝手に震える体の不思議、という経験として、忘れられないでいる。

意志に反するのだ、出そうと思って出せるものではない。貴重な経験だ。

おまわりさんは二人いて、一人は私達に対応して調書を書かせ、もう一人は座ってふんぞり返っていた。この人がとにかく怖く、手のひらにクルミか何かを2つ掴んで、ゴリゴリやっていたことが忘れられない。

 

・・・という話をダンナにした。

 

「えっ!?そんなこと本当にする人いるんだ(笑)」

「え??どういうこと??」

「え??いや、クルミごりごりとかって、映画やドラマとかで悪役なんかがやるじゃん。ホントにやる人がいるとは思わなかった。」

え!?クルミごりごりってそういうものだったの!?つまりおまわりさん、カッコつけてか威嚇か、そうやって凄んでたつもりだったのか、中学生(全員女子)相手に。

 

途端に腹が立って来た。バカじゃないの。

まんまとビビッて震えてた私も滑稽だ。クルミも案外威嚇効果はあるということか。

 

40年前の話である。まだクルミに威嚇効果はあるか。