酔っ払って、山椒の葉を買ってきたのだ。
安かったのである。片手でひとつかみ分ぐらい入った袋が100円。
後日ほかの売り場で見たのは、ヒョロヒョロの葉っぱ6枚で200円であった。
いい買い物である。生かせれば、の話だが。
実は山椒の葉がたくさん、欲しいと思っていたのだ。
ネットで見た「ニシンの山椒漬け」というのが美味しそうでレシピを調べたのだが、どのレシピも山椒の葉をたっぷり使う。
まともに買えば、6枚200円の品だ。私は諦め、いっそ山椒の木を植えることを考えていたのだ。
ところがドッサリ手に入ってしまったのである。次に必要なのは、ニシンであった。
身欠きニシン、というもので、干したものらしい。
そういえば昔父が、ニシンのレシピを手書きでよこしたことがあった。
「みがきニシン」と書いてあったので、「磨きニシン」だとずっと思っていた。
あれも美味しかったな。たくさん買えたら、一緒に作ってみるか。
買ってきた身欠きニシンは、箱に半身が6枚入っていた。
山椒の葉の量から考えて、山椒漬けに2枚、父レシピに4枚使うことにする。
ところでこの身欠きニシンというものには種類があり、バリッバリに干して硬いのとやる気のないフニャラケ、私が買ってきたのはちょっと質の落ちるフニャラケの方であった。
ただし、戻す手間がなかった。私にはその方がセイフティであろう。
山椒漬けはネットに正確なレシピがあったので何とか漬かったが、問題は父レシピの方だ。
簡単に作り方が書いてあるだけで、分量や麹の戻し方などが書いていない。
これとこれとこれを切って混ぜろ、以上。
う~~ん、ここまできたら、何としても食べたい。
こちらも何とか漬かった。
漬かったが、大量のしょっぱい漬物の中にニシンが沈んでいる、という感じだ。
すぐにでも食べないと、野菜はますますしょっぱくなるだろう。でもまだニシンがしっかり漬かっていない。
野菜に合わせるか、ニシンに合わせるか。
今日は金曜日である。このまま週末に突入する。
この問題は週明けに持ち越しにする。