人間のクズ!

敵は自分の中にいる。ちょっとだけ抗ってみたくなった、ぽ子55歳。

春の新しい味②

酔っ払って、山椒の葉を買ってきたのだ。

安かったのである。片手でひとつかみ分ぐらい入った袋が100円。

後日ほかの売り場で見たのは、ヒョロヒョロの葉っぱ6枚で200円であった。

いい買い物である。生かせれば、の話だが。

実は山椒の葉がたくさん、欲しいと思っていたのだ。

ネットで見た「ニシンの山椒漬け」というのが美味しそうでレシピを調べたのだが、どのレシピも山椒の葉をたっぷり使う。

まともに買えば、6枚200円の品だ。私は諦め、いっそ山椒の木を植えることを考えていたのだ。

ところがドッサリ手に入ってしまったのである。次に必要なのは、ニシンであった。

身欠きニシン、というもので、干したものらしい。

そういえば昔父が、ニシンのレシピを手書きでよこしたことがあった。

「みがきニシン」と書いてあったので、「磨きニシン」だとずっと思っていた。

あれも美味しかったな。たくさん買えたら、一緒に作ってみるか。

買ってきた身欠きニシンは、箱に半身が6枚入っていた。

山椒の葉の量から考えて、山椒漬けに2枚、父レシピに4枚使うことにする。

ところでこの身欠きニシンというものには種類があり、バリッバリに干して硬いのとやる気のないフニャラケ、私が買ってきたのはちょっと質の落ちるフニャラケの方であった。

ただし、戻す手間がなかった。私にはその方がセイフティであろう。

山椒漬けはネットに正確なレシピがあったので何とか漬かったが、問題は父レシピの方だ。

簡単に作り方が書いてあるだけで、分量や麹の戻し方などが書いていない。

これとこれとこれを切って混ぜろ、以上。

う~~ん、ここまできたら、何としても食べたい。

こちらも何とか漬かった。

漬かったが、大量のしょっぱい漬物の中にニシンが沈んでいる、という感じだ。

すぐにでも食べないと、野菜はますますしょっぱくなるだろう。でもまだニシンがしっかり漬かっていない。

野菜に合わせるか、ニシンに合わせるか。

今日は金曜日である。このまま週末に突入する。

この問題は週明けに持ち越しにする。