暑いのーEE:AE5B1
体のためには汗をジャンジャン出した方がいいと聞いたので、開き直って滝のように汗を流している。
もちろん節電も兼ねているが、我慢に我慢を重ねた後、シャワーを浴びて扇風機にあたると、とても気持ちいいのである。
美味しくビールを飲むために水分を控える人と、似た心境であろう。
西武柳沢と吉祥寺の間あたりまで、お使いに行った。
駅までは自転車だ。
往復のバス代よりも安く上がるし、時間も読みやすい。
しかし、難点があった。
自転車の左ブレーキが壊れたままなのである。
自分が操縦する乗り物を制御する威力が、半分に減っているのだ。これはちょっとした恐怖である。
恐らく急ブレーキなどには対応できないだろう。
5月に急ブレーキをかけた際にブチッといってチョン切れたままなのだった。
早く直すつもりが、面倒を後回しにしたい気持ちが恐怖心に勝ってしまった。
ブレーキへの負担を半分に減らすことで、何となくここまできてしまったのであった。
なので、自転車に乗ろうと思うたびに、ちょっとウンザリしたような気持ちになるのである。
これを直さなくてはという現実。
それは、左ブレーキが壊れたまま、ホームセンターまで自転車をこいでいくことを意味する。
ブレーキが直る日は、遠そうである。
そんな自転車に乗って、私は駅に向かったのだ。
おっかなびっくりである。決して快適ではない。
そして、「不快適感」は以前にも増していた。
ペダルが重いのである。
乗ったままタイヤを見ると、ヘタッと弾力をなくしてつぶれかかっていた。
パンクで転びそうになったことが何度かあるので、手で押して空気の入り具合を確かめてみる。
微妙。
肌年齢50代というところか。
そういえば、駐輪場に空気入れがあったはずだ。入れていこう。
駐輪場には3つの空気入れが置いてあった。
ひとつは見るからに近代的な、電力を使って自動で入りそうなもの。
あとの二つはお馴染みのスッコンスッコンいうヤツ。
自動で楽はしたいが、使い方が分からない。
空気を入れるだけなのだ、そんなに複雑ではないはずだが、「止まる」というボタンが見つからなかったのでそれなりの悪い予想をした。
スッコンをさして、レバーを押し込む。
そのたびにシューシューと音が鳴る。
これは入っている音なのだろうか。入っていない音なのだろうか。
まぁやってりゃいずれ分かるだろう。スッコンシューシューと私は続けていた。
すると駐輪場のおじさんが見かねてやってきたのだ。
まぁつまり「あぁもう、ダメダメ、そんなんじゃ!」ってヤツである。
おじさんは自動の空気入れの方を、タイヤにつないだ。
スーという、明らかにさっきとは違う生き生きとした音がした。
しかも長い。どんだけ抜けてたんじゃってEE:AE5B1
結局おじさんは、前後両方のタイヤをお腹いっぱいにしてくれた。(この機械は頭がいいからオレみたいに食べ過ぎないんだよ、と言っていた。自動で止まるらしい。)
これにて不快指数は下がるはずだったのだが。
西武柳沢と吉祥寺の間あたりから帰ってきたら、もう前のタイヤは腹をすかせてしぼんでいた。
こういうのをパンクというのだろうか?
パンクの修理に出すとなると、チョン切れたブレーキも見逃さないだろう。
ブレーキはダンナが直すと言っている。
となると、パンクして左のブレーキの壊れた自転車で、私はホームセンターまで行かなくてならないのか。
ホームセンターどころか、もう近所のスーパーにすら行きたくない状態である。
困った。