タイトルは良く聞いていたし、面白そうだったので読んでみたのだ。
ちょっと私には難しかったねEE:AEB64
ついていけない部分が多々あったが、理解できた部分に関してはとても面白かった。
人は気づかぬうちに、考え方に壁を作っている。
自分が理解していると思っている事柄なんて「絶対」ではないし、世の中に絶対なんてあり得ないのである。
「分かっている」という言葉ほど、危険なものはない、と著者は言う。
バカの壁の中で、自分は物事を理解しているような気分になっているが、「絶対」がない限り、「理解しきる」ということはないのである。
そして「理解しようとする」ことは、思いやりである。
自分の理解の外にある事を知ろうとする努力を、持ち続けなくてはいけない。
・・・というような事を、時に数学的に、時に実例を出して説明する。
そのアプローチが少々難解な訳だが、それだけに理解できた時の腑に落ちる感じはひとしおだ。
自分の知らなかった世界を見た、と言っても過言ではない。見えなかった壁が見えた気がした。
しかしいかんせん、馴染みのない言葉が多すぎて吸収するには至らなかった。
吸収できれば、相当面白い本になるだろう。
ぽ子のオススメ度 ★★☆☆☆~★★★★☆
「バカの壁」 養老 孟司
新潮新書