なんとこの小説、途中で終わってるのねEE:AE5B1
古いものだが、何度も国や軍の干渉があり、執筆を諦めてしまったらしい。
先が気になるじゃないか、おーい!
家庭を顧みない父親と、身を粉にして働く母親のもとで育った吾一は、賢く真面目な少年だったが、父親の横暴で進学を諦めなくてはならなかった。
奉公に出され、悔しい思いで毎日過ごしていた吾一には、手を差し伸べてくれる大人もいた。
励まされながら、人生は自分で切り拓くしかないと悟る吾一。
しかし、行く先々で待ち受ける困難。誘惑。
「独立自尊」を掲げ、苦境に立ち向かう吾一に、安定した日々は訪れるのだろうか。
もうね、ほんっと不幸っす、吾一。
心無い人間に揉まれながらも、まっすぐに生きようとする吾一が清々しい。
努力は必ず報われる、と思いたくなるが、ここまで強くなれる人間はそうそういないだろう。
しかし小説だ。
映画のヒーローを観ているような気持ちの良さがあった。
ところでこれは昔読んだ本だったが、読み返したくて買ったのである。
しかし私が読みたかったのは「真実一路」の方であった(笑)
そちらは覚えてたらまた。
ぽ子のオススメ度 ★★★★☆
「新版・路傍の石」 山本有三
新潮文庫
あれ??今は「新版」ってつかないのかな??