ゲームをやっていると稀に、時間経過が必要になることがある。
主に2つタイプがあり、ひとつは純粋な時間経過。例えばこの武器が出来上がるまで何時間必要、とか。
もうひとつは、回数的な時間経過だ。これを入手するにはあれを何体倒す、とかあの武器を何回使うとか。
どちらもいい見返りほど、時間が掛かるようにできている。
そして私達はできるだけ楽をしていいものを手に入れたいから、工夫する。
それが裏技などといって、ネットの攻略サイトに載っているのである。私のような末端は、それを読んで実行するのみである。
ある時はFF10-2。
輪ゴムでスティックを固定し、勝手にフィールドを歩き続けるようにしておく。
そうすれば勝手に敵と出会い、勝手に敵と戦い、勝手に経験値を上げてくれるのだ。寝る前にセットして、朝になれば目当ての装備ができていた。
またある時は、メタルギアソリッド3。
強敵を倒すのが面倒で、救済措置の方をとったのだ。
その敵はもう相当高齢のじーさんであった。戦いたくない人は、一週間待てばその一週間後にじーさんが老衰で死んでいる展開にしてくれるのだ(笑)
せっかちな人はプレステ本体の時間を進めたりしたみたいだが、それすら面倒で私はひたすら待った。
一週間後、「ジ・エンド」は私を待ったまま死んでいた。
そして今度はメタルギアソリッド・ピースウォーカー。
最強ミサイルM47の開発には、時間が必要であった。
ゲーム内での時間を進めるため、放置できるミッションをつけっぱなしにしておく。
メタルギアシリーズは基本的に戦場へ潜入するゲームだが、中に「ベース内のスタッフとデートする」というバカらしいミッションがあるので、そこに投入した。戦場で安心して放置はできないからね。
飲みに出掛ける前に設定し、飲んで帰ってホクホクと続きを始める。そろそろ出来上がってるんじゃないか。
モニターをつけたが、そこは真っ暗であった。どうした?
電源が切れていた。意味がわからん。何が起こった。
数年ぶりの放置プレイであった。その間にいくつかのゲームをクリアし、ハードもPS2から3へ、3からさらに新しい3へと変わっていた。
その時の初期設定で、どうやら自動オフ機能をONにしていたらしい。
オゥノゥ、ゲーマーに自動オフは必要ないネ、こういうことになるネ。
デートはまたやり直しだが、こんなのはまだいい。
昔はちょっと触って全てのデータがぶっ飛んだりしたものだ。クリア直前の兄のドラクエをダメにしたのも、この私だ。
しかしこの歳になって装備欲しさにゲームをつけっぱなしにしたり輪ゴムつけたりは、ちょっと情けないものがある。
またもう一回があるなら、せめてジ・エンドは寿命を待たずに真っ当に戦おうかと思う。