人間のクズ!

敵は自分の中にいる。ちょっとだけ抗ってみたくなった、ぽ子55歳。

METALGEAR SOLID・REAL

今やっているゲームは、苦手なアクションゲームだ。

瞬発力と勇気、とっさの判断力。

どれも持ち合わせていないので、苦労の連続である。

じゃ、なんでそんなの好き好んでやるのかと聞かれれば、ゲームは現実逃避の手段なのだ。私の選択基準は、グラフィックと作り込まれた世界観だ。その辺が良くできていれば、やりたくなる。

束の間、別世界に行かれればいいのである。

あんまり怖いのは、逃避にならんからやらないが(笑)

この「メタルギアソリッド」というゲームは、敵地に潜入して与えられたミッションをこなしていくゲームだ。単なるバトルゲームではない。

潜入、つまり、見つからないように進めなくてはならないのである。極力バトルは避ける。

隠れて、同化して、コソコソと進んでいく。

どうしても邪魔なヤツがいたり見つかったりしたら、そこでやっと武器を手にするのである。

ヘタクソだEE:AEB64

オート照準になっているにも関わらず、ビビッてバカみたいに撃ちまくるのでなかなか当たらない。

極限の低難易度というのでプレイしているので、弾数は千を超える程ある(笑)

まぁそれがバカ撃ちの原因にもなっている訳だが、そんなんで下手な鉄砲を数撃って進んでいるのであった。

緊張感も、ハンパではない。

単なるシューティングならまだ気も楽だ。これは缶蹴り、かくれんぼである。

先に敵が見えたらまず隠れる。

ここはダメだ、回り道しよう。

そこにもいる。

じゃあこの建物に入って・・・、「誰だッEE:AEB30

ギャッ、後ろに目はついていないのだ、こういうことが良く起こる。

なので細心の注意を払い、どうしようもない場合は壁に張り付いてチャンスを窺い、見つかる前に撃つ。

お願い、振り向かないで。銃を構える。

こんな現実逃避なのだ。私は特殊部隊の兵士。

電源を落としてただの人間に戻ると、もう時刻は夜の11時を回っていた。

歯を磨いて風呂場の窓を閉めようと、脱衣室のドアを開ける。

すると、そこにいたのである、敵が。

私は走って武器を取りに行く。

戻ってドアの影に隠れて、それを構える。スニーキング。

どこへ行った?姿が見えない。

絶対に、この部屋にいるはずだ。逃す訳にはいかない。

スネーク、こんな場合ならどうする?

敵がいそうな場所に、1発見舞ってやった。誘い出すのだ。

その姿が、一瞬目の前を横切る。そこを素早く、的確に連射。

ヒット&アウェイ。私も敵の反撃に備えて、守りつつ攻める。

敵は何度も這い上がって来たが、やがて力なく落ちていった。

仮想と現実が交差した、不思議なときであった。

私は武器を収め、歯を磨くという次のミッションにとりかかったのである。