今やっているゲームは、苦手なアクションゲームだ。
瞬発力と勇気、とっさの判断力。
どれも持ち合わせていないので、苦労の連続である。
じゃ、なんでそんなの好き好んでやるのかと聞かれれば、ゲームは現実逃避の手段なのだ。私の選択基準は、グラフィックと作り込まれた世界観だ。その辺が良くできていれば、やりたくなる。
束の間、別世界に行かれればいいのである。
あんまり怖いのは、逃避にならんからやらないが(笑)
この「メタルギアソリッド」というゲームは、敵地に潜入して与えられたミッションをこなしていくゲームだ。単なるバトルゲームではない。
潜入、つまり、見つからないように進めなくてはならないのである。極力バトルは避ける。
隠れて、同化して、コソコソと進んでいく。
どうしても邪魔なヤツがいたり見つかったりしたら、そこでやっと武器を手にするのである。
ヘタクソだEE:AEB64
オート照準になっているにも関わらず、ビビッてバカみたいに撃ちまくるのでなかなか当たらない。
極限の低難易度というのでプレイしているので、弾数は千を超える程ある(笑)
まぁそれがバカ撃ちの原因にもなっている訳だが、そんなんで下手な鉄砲を数撃って進んでいるのであった。
緊張感も、ハンパではない。
単なるシューティングならまだ気も楽だ。これは缶蹴り、かくれんぼである。
先に敵が見えたらまず隠れる。
ここはダメだ、回り道しよう。
そこにもいる。
じゃあこの建物に入って・・・、「誰だッEE:AEB30」
ギャッ、後ろに目はついていないのだ、こういうことが良く起こる。
なので細心の注意を払い、どうしようもない場合は壁に張り付いてチャンスを窺い、見つかる前に撃つ。
お願い、振り向かないで。銃を構える。
こんな現実逃避なのだ。私は特殊部隊の兵士。
電源を落としてただの人間に戻ると、もう時刻は夜の11時を回っていた。
歯を磨いて風呂場の窓を閉めようと、脱衣室のドアを開ける。
すると、そこにいたのである、敵が。
私は走って武器を取りに行く。
戻ってドアの影に隠れて、それを構える。スニーキング。
どこへ行った?姿が見えない。
絶対に、この部屋にいるはずだ。逃す訳にはいかない。
スネーク、こんな場合ならどうする?
敵がいそうな場所に、1発見舞ってやった。誘い出すのだ。
その姿が、一瞬目の前を横切る。そこを素早く、的確に連射。
ヒット&アウェイ。私も敵の反撃に備えて、守りつつ攻める。
敵は何度も這い上がって来たが、やがて力なく落ちていった。
仮想と現実が交差した、不思議なときであった。
私は武器を収め、歯を磨くという次のミッションにとりかかったのである。