人間のクズ!

敵は自分の中にいる。ちょっとだけ抗ってみたくなった、ぽ子55歳。

小手指へ向かうハードル

ライブ、小手指、スタート18時30分。

ダンナは出演サイドなので、先に行った。私は家でのんびりゲームをやっていた。

ダンナから、「17時52分発の電車、そのためには17時34分発のバスに乗るといい」というLINEが来ていた。

ひとりで小手指まで行くのだ。ダンナが気をもむのも分かる。とにかくオッチョコチョイなので、乗り遅れたり行き先を間違えたりと危なっかしいのである。

まずは17時35分発のバスだ。

早めに準備をする。

時刻表とは別に、バスの位置情報「バスロケ」でバスの運行状況をリアルタイムで把握しておく。

バスは遅れていた。

これでは間に合わないので、1本早いのに乗ることにした。

えっEE:AEB2F1本早くEE:AEB2Fまずい、私が間に合わんEE:AEB30

またバス停までダッシュである。

何とか間に合った。

乗る時にパスモの残高を見たら、170円であった。バスの料金表を見ると、最低でも180円。

チャージするか不足分を払うかしなくてはならない。バスは一番最後に降りよう。

終点間近で、お金を用意する。ところが。

財布がないEE:AEB64

えっ、どうしよう、残高は足りなくて財布がないってことは、不足分が払えないってことだよねEE:AE5B1

どうなるんだろう、謝り倒すしかないのか。恥ずかしい。チョー恥ずかしい。

いや、もしかしたら。

どういうタイミングでどれ程かは分からないが、パスモには「チケット」といって時々ポイントのようなものがつくようになっているみたいだ。降りる時に「チケットを使いました」と言われることがある。

その条件はいかにEE:AE5B1チケット、発動せんかEE:AEB30

財布もお金もない事を申告する前に、ダメもとでパスモを通してみた。

「チケットを使いました」。おお~~~EE:AEAAB通れたEE:AEB30

何とか恥をかかずに降りることができたぞ。

しかしだ。

ここからどうしたらいいのだ。

行くにも戻るにも、全てがスッカラカンなのである。

歩いて家に帰り、財布を取って来るしかないのか。

ダンナに電話する。無駄は承知だ。もうすぐ出演時間である。しかし無駄ではなかった。

「きょ、きょんさんEE:AEB30きょんさん、まだ家にいるんじゃないのEE:AEB2Fきょんさんにお金借りれないかEE:AEB2F

おおEE:AEAABアナタもきょんさんも神である。早速、駅前に住むきょんさんに電話をすると、お金を持って来てくれたのだ。

助かった、ありがとうございますEE:AEB30

きょんさんは、この日トリで出演予定であった。あとでまた会いましょう。

予定より遅くなってしまったが、無事に電車に乗れた。もう安心である。私は小説を開いた。

すぐに夢中になってしまったが、ふと気がついた。どこで降りるんだっけ?というか、今どこの駅だった??

乗ったことで安心していたが、乗ったら降りなくてはならないのだ。しまった、ここはどこなんだ。

次が所沢、まだひと駅しか進んでいなかった。助かった。

先が思いやられる。シャキッとせい。

所沢で降りると、乗り換えだ。

電車を降りて、連絡通路を渡る。

ホームは3つ。えっ、次はどこから乗るんだろうEE:AEB64

一応、ホームに降りる階段のところに「✕✕方面」とは書いてあるが、方面は方面だけであり、私の降りたい駅がどこにあるのかが分からない。

せめて池袋線とか新宿線ぐらい書いてあってもいいのに・・・。

仕方なく適当なホームで階段を下り、ホームで電車の行き先を見た。

小手指行き。おEE:AEACA

これでいいじゃん、小手指に行くんだから、小手指行きだ。間違いようがない。

小手指行きに乗った。もう安心だ。これ以上の安心はない。再び小説を開く。

ひと駅で終点・小手指である。ひと駅だ。私の気が散る前に、電車は到着した。

立ち上がって電車を降りようとしたら、そこは西所沢であった。あれっEE:AEB2F

何か知らんけど、ここ違う。

電車に戻って考えた。

行き先は間違いない。どうやら小手指は、所沢からひと駅ではなかったらしい。思えばその情報、どこから湧いたEE:AEB2F

小手指着。

確か改札を出たら左だ。

右だった。ホトホト嫌になる。

後はまっすぐ歩くだけだ。ギリギリスタートには間に合った。

目的地に着くだけが、非常に高いハードルだ。

教訓。乗り遅れても乗り過ごしてもいいから、財布とスマホは絶対に忘れるなEE:AEB30

次は、財布の中身が空っぽのオチかなEE:AEB64