人間のクズ!

敵は自分の中にいる。ちょっとだけ抗ってみたくなった、ぽ子56歳。

地獄のテーブル

繁忙期中のダンナの土曜出勤が、突然なくなったのだ。

たまたま娘ぶー子も帰っていたので、どこかにお出かけしよう!という事になったのだが。

「TDLか・・・、潮干狩り・・・?」えっ、そんなにフンパツしてくれるの!?

「でもぶー子はカラオケ行きたいとか言ってたなぁ。」悪くないけど、合唱の前日だしなぁ。

日帰り温泉、BBQ、高尾山、私達は色々と考えをめぐらせていた。

「土曜日は朝帰ってきて少し寝たいから、朝からハイキングとか無理~EE:AEB5C

このぶー子のひと言で、やれることはかなり限られてしまった。

「どうせオカン達も飲み過ぎて朝イチとか無理っしょ。」

ムッ。だからそうならんように、飲みも早めに切り上げようと言っているのだ。

金曜日の夜。

「一週間の反省会」と称し、先週もダンナと飲み屋に入ったが、とにかく土曜日を生かすことが最優先であった。

反省会をチャチャッと終わらせ、土曜日の計画を立てたらサッサと帰る。そう決めて、安い居酒屋に入ったのだが。

3つあるテーブル席のうちひとつは皿が下げられていない状態、ひとつはすでにグループが座っていた。

「テーブルで」と言ってしまったので、残った真ん中の席に自動的に決まってしまう。

(汗)

隣のテーブルは、見るからにチンピラである。

ボスみたいなのが一人、その連れの女性+若いもうひとカップル。

ボスは私たちが隣に座るのを、無遠慮に見ていた。

この類の人間は、自分の強さに絶対の自信を持っている。だからこうして無遠慮に人を見ることができるのである。

ビビッてもイキがっても、奴らの餌食になってしまう。

努めて平静に、まるでチンピラの隣になってしまった事には気づかないよう振舞わなくては。

「じゃあサッサと始めちゃおうか。」ダンナが反省ノートを出す。チンピラがそっちを見る。あぁ、あまり目立つこととか変わったこと、したくないよEE:AE5B1

気が気じゃないので、本当にチャチャッと済ます。

ブログ用に料理の写真を撮りたいのだが、そんな動きも彼らの逆鱗に触れるのではないか。

照明が黄色いので携帯電気を使いたかったが、もう最少最短で済ませなくては。

黄色かろうがブレようが、限定一枚である。ピントが合うまで待ちきれない。

「・・・どうしたの??」

ダンナが私の挙動がおかしいことに気づく。

メモに「隣がこええ」と手早く書く。するとダンナは大きな声で「だ~いじょうぶだよ!!」と笑った。ちょっEE:AE5B1

大丈夫じゃないっEE:AE5B1もう注文したりちょっと笑ったりする度に、チンピラこっち見てるやんEE:AEB64

針のムシロだよ、もう出ようEE:AE5B1

・・・と言った訳で、早々に2軒目に行く事になってしまったのだ。

ビールはもういい、ボトルが入っていたのでそれを頼む。となると、残すのはもったいない。

スッカラカンに飲み干して店を出た。

土曜日の予定は、ホテルバイキングと近所のスーパー銭湯であった。

ダンナは一応午前中に起きたようだが、昼前にスマホで布団から呼ぶと(私は昼前まで寝ていたのである)、ギターを下げてジョン・レノンの「ウーマン」を歌いながら寝室に入ってきた。

そしてひとしきりビートルスを弾いてから、「かったりーね。」とひと言。

こうしてホテルバイキングは流れた。

近所のラーメン屋でお腹いっぱい食べたらやはり眠くなり、テレビの前で撃沈。

暗くなってからやっとスーパー銭湯に向かったのである・・・。

ところで私たちを2軒目に追いやったチンピラだが、後でダンナから聞けば、全然チンピラじゃない、こっち見てるように見えたのは、私たちの頭の上にテレビがあってサッカーやっていたからだ、とのことであった。

撃沈。