人間のクズ!

敵は自分の中にいる。ちょっとだけ抗ってみたくなった、ぽ子55歳。

サプリの名は『アエンダ』。

素人の私が考えたって、おかしいと思ったのだ。

味覚障害の通院は終わったが、最後の検査結果が出たのはその後である。

なので電話で聞くように言われていたのだが、数値は悪くなっていたそうだ。

飲んでいた薬は亜鉛のサプリとビタミン剤に変わっており、とりあえずそれを飲んで様子を見てくれ、とのことだったのである。

数値が悪いところに、効果の下がるサプリに切り替えたのだ。

食事も改善していないのだから、悪化するに決まっている。

先生が「卒業」を言い渡したのは、それまでは検査結果の数値が良くなり続けていたこと、実際に味覚の検査でもかなりいい結果がでていたことからだと思うが、私自身も良くなっている実感があったから、当時の「卒業」には疑問を持つことはなかったのである。

なので、検査結果が悪かったことには、正直驚いた。そして今後が不安になる。

そして不安は的中したのだ。

どんどん悪くなっている。

とはいえ、数ある味覚障害の症状の中でも、まだいい方であろう。

味がしないなどという状態だったら、地獄である。

私の場合は自発性異常味覚というケースで、何も口に入れていなくても、変な味がするのだ。

これはこれで不快だが、今のところ美味しいものは美味しく食べている。

ただ、だんだん塩味がボケてきたので、焦っているところである。

一応また病院に予約を入れてあるが、亜鉛の数値が下がったというのだから、また亜鉛の薬を飲むことになるだろう。

しかしこれでは繰り返しではないのか??

何かを根本的に変えなくては、亜鉛薬をもらい続け、検査をし続けることになるのではないのか??

通院を振り返ってみる。

亜鉛不足の原因はいろいろあるが、病院ではストレス、常飲している薬によるもの、偏食の方面からアプローチがあったのだ。

ストレスに関しては、かなり詳しい問診表を書かされたが、今、私はストレスとは無縁である。

そりゃ生きていればたまには何かが起こり、落ち込んだりイライラしたりもするが、そこそこ上手に対処していると思うし、常人の範囲内だと思う。

薬は、寝るときに安定剤を飲んでいるが、確かにその薬で同じ症状になっていた人はいるそうだ。

しかしネットで調べた限りでは、あの薬で味覚障害になるという話は全く見ていない。

病院ではずいぶん熱心に「薬断ち」に力を貸してくれたが、あれがなくなるのは困る。

なので実際のところは良く分からないが、薬のせいだとは思いたくないのでこのセンは強制却下。

残るは偏食による亜鉛不足だ。

思い当たるのも改善の余地があるのも、ここである。

私の食生活はまた、「朝:抜き」「昼:カップラーメン」「夜:こってりどっちゃり」に戻ってしまった。

なぜかって、朝も昼も、作らなくては食べるものがないからである。

自分のためだけに作るぐらいなら、食べないかインスタントの方が断然いいという訳だ。

しかしここを変えない限り、亜鉛の数値は上がらないのではないか。

そんなに私の食事はひどいのか。

みんなそんなにちゃんと食べているのか。

ふて腐っても泣き言を言っても、亜鉛の吸収量は上がらないのだ。

しかし「あるもの」を除いて、どの食材もさほど亜鉛の含有量は高くない。

あれこれ考えて組み合わせるのは面倒だ、ここは「あるもの」一点絞りである。

それはカキだ。

とは言え、カキはそんなに安いものではない。毎日毎日ホイホイ食べ続けることは難しい。

そんなところに、1キロ880円の冷凍カキの存在を知ったのだ。

これでも私には高いが、薬だと思えば安いものだ。ん??薬の方が安いか??

しかし通院料を入れれば、カキの方が安くないか??カキに決めた。私はカキが好きなのである。

こうしてカキを食べる代わりに調理をする羽目になったが、今から食べ初めて検査の結果が良くなっちゃうと「お前ぜんぜん大丈夫じゃん、騒ぎすぎだっつーの」的なバツの悪さがあるので、カキはもう1回検査をしてからにする。

病院は来週だ。