人間のクズ!

敵は自分の中にいる。ちょっとだけ抗ってみたくなった、ぽ子55歳。

帰らないアイツ

フー、さすがに飲み続けるのもキツくなってきた。

飲んで飲めない事もないが、美味しくもないし、酔いも回らない。

なぜにしてそんなに頑張るのかぽ子よ、それはただ正月だと言うだけだが、42にもなって何やってんじゃい、って感じだ。飲むが。

努力の甲斐あって、昨日はそこそこ気持ち良く飲む事ができた。

しかしやはりアイツは降りてこなかった。

一体どこに行ってしまったんだろう??

困った野郎でできることなら縁を切りたいと常々思っていたが、こうも降りてこなくなると心配になるから不思議である。

自宅の正月ぐらい、遠慮せんでいいのに。

(理髪店に行った可能性あり。)

何が何でも洗濯をしなくてはならない状態の洗濯機になっていたので、寝坊は許されなかった。

入りきらない洗濯物が、床に積んであるのだ。

そりゃそうだろう、休みに入ってから一度も洗濯をしていない。

ついでに布団も干してやったぞ、ラッキーだったね、ダンナよ。

しかし相変わらずその後は「ラーメン→昼寝」である。

起きたら食べ物を買い出しに行き(そうです、早速惣菜であります)、風呂にも入らず飲み出した。

正月だというのに飲みのスタートが午後7時とは、屈辱的である。

ふと見ると、隣の和室との境い目に、大五郎が座っていた。

少しだけ開けたふすまの間から、大人しくお座りして上目遣いでこっちを見ているのである。

こ、これは、シャッターチャンス!!

おお、ちょうどカメラがすぐここに出ているではないか。

私はカメラを構えて、最初は少し離れた場所からシャッターを切る。

近づくと向こうが動いてしまうかもしれないからだ。

少しずつ、距離を詰める。

・・・よし、・・・よし、ダイは動かない。

しかし、まずい事に屁が出そうになっていた。

これ以上カメラの方に集中すれば、きっと屁が漏れる。

しかし屁に気を取られてしまうと、ダイを撮る最高のチャンスを逃がすかもしれない。

構うものか、ここにいるのは家族だけである。

私はダイに合わせて低く屈んでゆっくり前進していたが、ファインダーを覗いたままブブブゥと屁をこいてやった。

「ぽ子が屁をこきながら写真撮ってるよ!!」とダンナは爆笑したが、それどころではない、私は構わずシャーッターを切り続ける。

というか、かえって吹っ切れて、面白半分に余計にぶっこいてやった。

やっとガキ使SPの録画を見終わったが、意外と早い時間に終わったので残り時間を持て余している。

一応アイツを降ろす努力をするが、つまらん酒である。

努力はする。