人間のクズ!

敵は自分の中にいる。ちょっとだけ抗ってみたくなった、ぽ子55歳。

出勤前15分のドラマ

音楽室が片付くまでは待てない。練習は日曜日だ。

とりあえずピアノまでの道を開通させ、腰をひねってそこまでたどり着く事がでるようにした。

曲は何度も聴いた。

18曲は多いが、ロックンロール、ブルース、ロカビリーなどオールディーズが多く、構成がシンプルで短い曲ばかりなので助かった。

昨日のうちにピアノパートをイメージし、とりあえずCDにあわせて弾きたいと思っていたのだ。

こういうと何だかちゃんと弾ける人のようだが、もしかしてPなんかで演ってたりする話を書いたりして、誤解をさせているかもしれないのでハッキリ書く。

私はド下手である。

Pで弾くのは酔っ払っているからであり、理性が飛んでいるからそんな事ができるだけである。

プレイヤーではなく、単なる「酔っ払い」の領域だ。

ステージを荒らして、嫌がっている人もいるんじゃないかと思う。

じゃあなんでバンドなんか引き受けたのかと言うと、簡単なものならできるし、オールディーズをなめておったのだ。

そもそも、いなくてもいいようなポジションだ、ピアノは。

できなきゃヘラヘラしてりゃいいと、軽く考えていた。

しかし、聴いているうちにイメージができてきたので、真面目に取り組む事にしたのだ。

ピアノまでの遠い道のりも、開通すれば2歩である。

出勤前の15分、私はピアノに向かったのだった。

分かりやすいオチで申し訳ないのだが、イメージできたからと言って弾けるわけではなかった(笑)

そもそも私のイメージはジャズピアニストのそれに近いものであり、言い換えれば理想である。

ド下手がいきなり理想のイメージを弾けるなら、私はPでもっと愛されているはずである。

最初私は笑った。

あまりの弾けなさ加減に笑った。

しかしそのうち、笑えなくなった。

えらい事になってしまったぞ。

どうすんだ、これ(汗)

上手くて知識もあるみなさまは、「このキーはCね。」などと言うとそれだけで1曲弾いてしまうが、クラシックから入った私にはまず、アルファベットのキーがすぐに出てこない。

Cと言ったらハである(笑)

その上コードの概念もないので、キーだけでなくコードで言われても一つずつ考えて押さえていかないと弾けないのだ。

なので私はアドリブが弾けない。

アドリブを弾かなくてはならない場合は事前にご連絡を頂き、アドリブを考えて譜面に起こさなくてはならない。

もはやアドリブではないアドリブである。

スーさんが選んだ曲は、ピアノのあるものはラフに弾いているもの、つまりアドリブで好き勝手にひいているものばかりであった。

スーさんは歌詞とコードの譜面をコピーしてマスターにあずけておくからと言っていたが、私には必要ない。

こうなったら自分で1音ずつ拾うしかないのである、単音もコードもEE:AEB64

ピアノのない曲に至っては、自分で考えて譜面にしなくてはならない。

つまり私の言うところのアドリブである。

そうなると一番ラクなのは、たった1曲のボーカルである。

当然私はそこに逃げる。

しかし風邪だか飲み過ぎだかで、声がしゃがれてしまっているEE:AEACB

ああ、逃げたい。

スーさんがキーボード募集中ですEE:AE468