「封印してあるので、ハサミをお借りできますか?」
宅急便のアニキは大きな箱を下ろしながら、そう言った。
保冷シートのような銀のフカフカの箱に、細いプラスティックの輪が鍵のようにかけてあり、彼はまずそこをハサミで切ってから箱を開けた。
一体何が出てくるのか?
着払いで1万も取られたが、心当たりがない訳ではない。
しかしその時の私は、それが「何か」まで思い出すことができなかった。
「着払いでそろそろ○○が届くはず」、そんな程度だったのだ。
果たして銀の箱から出てきたものは・・・・・・・・・箱だった。
この厳重な梱包。
行き先間違えてないか?
あ。
アレだアレだEE:AEB80
私はその箱を受け取り、カッターで箱の上部を開け、ちょっと中を覗いただけですぐに閉めた。
今出してもしょうがないのだ。
これは単独では動けない。
1週間ほど前の話だが、ブルーレイを観ようと思いディスクをPS3に入れたが、上手く映らなかった。
もう一度入れ直そうと思ったら今度は、ディスクが出てこなくなってしまった。
ついに壊れたのである。
金払って借りたDVDが出てこなくなってビビッたが、ダンナが騙し騙し時間をかけて何とか取り出す事はできた。
しかし、ブルーレイは観ないで返却となった。
仕方ない、DVDならプレイヤーがあるのでまだ観れるし、ゲームはここのところPCでネットゲームばかりやっているので、あまり影響はないじゃないか。
宅配DVDレンタルはブルーレイの予約の順番を最後の方に変え、いつものようにモンハンやってればいいのである。
ところが今度は、モンハンのプレイ中に突然画面が真っ暗になり、ビビビビビとパソコンが音を立てて固まってしまった。
たまたまかと思ったが、その後はクエに出るたび、つまりゲーム上でモンスター狩りに出るたびに同じ症状に見舞われるようになった。
月に一度の、1400円の課金直後の悲劇である。
ついでに言えば、このパソコンのモニターも、PS3が壊れる直前にシャカッてしまったばかりであった。
たまたま別のモニターが1台余っていたのでそれを持ってきているが、それを使っているのはダンナのパソコンの方である。
こっちのワイドのモニターが壊れ、ダンナのワイドのモニターをこっちに持ってきて、ダンナが小さいモニターを使っているという事だ。
という事で、毎夜楽しんでいたネットゲームができなくなった。
ちょうどいい、PS3でやりかけだったゲームをこの間に片付けて・・・あ、ダメか(汗)
これは結構厳しい事になっているぞ。
もうネット世界に立てこもるしかないか。
そんな時であった。
ここに時々コメントをくれるデリカさんが、「壊れてるけど、修理代なら買うよりは安いよ。」と、修理屋経由で送ってくれたのである。
Xbox360を。
彼は我が家のオモチャ電化製品が反乱を起こしている事は知らなかったので、これは偶然である。何たるタイミング。
そしてそれは、昨日届いたのだった。
キングダムハーツもモンハンもやりかけでXboxにハマるのが怖いが、もう選択の余地はなくなった。
なぜなら、ダンナのパソコンから持ってきたこのモニターも、おかしな事になってきたのだ。
さっきである、ついさっきから。
ぽ子よ、Xboxの扉を開くのか?
とりあえず、久しぶりに戦闘機にでも乗ってみようかと思う。
しかしあくまでも場つなぎだ。ボウガンでエスピナスの部位破壊する方が本職なのである。
・・・と言い聞かせながら、コントローラーなどの細かい部品が届くのを心待ちにしているのであった。