おかしい。
私は絶対に持って来たはずだ。
あんなに大きなもの、なくなるとかいうレベルのものではないだろう。
とにかく時間が迫っているから、なければ探すしかない。
周りの人も見かねて協力してくれたが、どうしても見つからない。
時間が迫る。
ひとり、またひとりと、私を置いて去っていく。
仕方がない、本来なら私も同じようにスーツケースを持って旅立っているはずだったのだ。
それにしてもどこに?
私は歩き回って、探し回った。
覗き込み、開けてみる。
しかしとうとう諦めてしまったのだ。
時間が来てしまったのではない。
もう足が痛くて痛くて我慢できなくなってしまったのだ。
足の痛みは単なる疲れの痛みを通り越して、動くのも困難になっていた。
痛い、動けない。
目が覚めたら私は、足を不自然にテーブルの下にもぐりこませ、身動きできなくなっていた。
ずっとそのままのポーズでいたからか、痺れて痛い。
ハハハ、原因はこれか。
つかもう10時になるじゃん。
何で6時半に洗濯機回して10時に干すかな。
よっこいしょ。
ソファから立ち上がり歩こうと思ったが、片足が痺れて動かない。
座って待てば良かったのだろうが、寝ぼけてひたすら前進してしまった。
痺れた足を踏み込むと、カクンと体が落ちる。
こうして私は自分の体なのに自由にならないという不思議な感覚を、トイレまで味わって行った。
早く洗濯行けや。
これだから酒はいけないのである。
飲んでいるうちは「明日こそ飲んだ次の日でも働ける記録(記録級なのである、飲んだ次の日にまともな家事をするのは。)を作りたい、作ってみせる」と変な勇気と自信がみなぎっているのだが、朝になればただの二日酔いである。
飲み過ぎてはいないからそうひどくはないが、体調よりも精神力を持っていかれるのが痛い。
かったりー、やる気ねー、しかしもう水曜日ではないか。
ダルダルのダルだ、もう太陽の光すら眩し過ぎる。
つまり、昨日はダンナが休みだったから、おとといはダンナが休前日だったから、さきおとといは休日だったから、その前も休日だったから、その前は休前日だったから、という事で結果的に連日飲んでいたが、一応理由はあるのだ。
しかしこんな理由で、ゴールデンウィークはどうなってしまうのだろうか。
ダルダルウィークで終わる予感だ・・・。