今私がかなり切実に欲しいものは「時間」である。
時間を手に入れたら何をしたいかと言うと、ゲームである。
ゲームをする時間がないわけじゃないのだが、他にしわよせがいってしまうのだ。
何も犠牲にしないでゲームをやるには時間を増やすしかない。
ところが増えたのである。
仕事が順調に運ぶようになって、定時の6時より早く帰れるようになった。
晩ご飯の支度は午前中にほとんどやっちゃうし、家に帰れば好きな事をする時間ができたのである。
ところがだ。
不思議なもので、時間というものは余裕ができるとやりたい事が遠くなるのだ。
具体的に言うと、家に帰って一息つくと眠くなるのである。
午前中と同じ光景が見ることができますね。
しかしもう朝ではない。仕事をして帰って来たのだ。
疲れたんだ、私は一生懸命働いたのだ、と言い聞かせ、少し寝る事にする。
大抵電話かメールで目を覚ます。ありがたい。
みんなが帰ってくる前にブログの更新を終らせてしまおうと思う。
誰かいると話しかけられたり、テレビや音楽が鳴ってたりして集中できないのだ。
一方まわりは、私が殺気立っているので非常に気を使うらしい。
パソコンに向かう。
記事の投稿。人間のクズ日記。
今日はどんな1日だったっけ?
えー、あー、寝坊してゲームして洗濯して。
そうそうセンセーショナルな出来事は起こらない。常にネタ不足なのだ。
流しに皿がたまった様子だとか、エルのうんこっこがまたダンナのイスの下に落とされていた事だとか、もうすでに日常化していてあたりまえ状態である。
流しにたまった皿の間からパイナップルの木が生えただとか、イスの下のうんこっこはじつはダンナのものだったとか、もうこうなったらそっちの方がネタ的にはありがたいのだが。
しばらく下書き画面のまま動けなかった。
うー、何も浮かばない。
ふと足の指を見ると爪がちょこっと伸びていたので、切りながら考えることにした。
切る段階になって改めて見てみると、大して伸びてもいなかった。
逃げたかったのだ、ネタのない現実から。
あっという間に全部きれいに切れてしまった。
フー。どうすっか。
テーブルの上につま楊枝が置いてあった。
私はそれを1本取り出し、親指の爪の間に挟まった靴下のカスを時間をかけて取った。
暇な野郎だ。暇じゃない!!ゲームッ!!
ポイッと楊枝をゴミ箱に捨てると、中に噛み終わったガムが2個、そのまんま入っていた。
娘ぶー子か。勝手に人をリビングに入れるなと言ってあるのに。汚いからだが。
今日はカレシと遊びに行くと言っていた。
この部屋に連れて来て、二人でこのゴミ箱に向かって味のなくなったガムをプッ!!プッ!!と吐き出したのか。なんかムカつく。
しかしお陰で7行ほど書けた。
ブログをやって良かった事は、ネガティブな事ほどネタになるという事だ。
「くっそ~!!」と思いつつも、「よっし、ネタゲット!!」と思っている自分がいる。
すっかり時間を無駄にしてしまった。
「時間が欲しい」と思ってるぐらいが、実は充実しているのかもしれない。