代わり映えしない週末である。
二日酔い、ラーメン、昼寝。
次の週末こそ有意義に過ごそうと日曜が終わる頃に毎度思うのだが、どこからいけないのだろう?
金曜日の酒か?
ちゃんと計画しないからか?
来週は会社の忘年会だが、また同じ週末を過ごしてしまう予感がする。
TSUTAYAのディスカスでDVDのレンタル契約をしているが、1ヶ月に8作品、つまり平均して週に2つのノルマとなっていた。
別に延滞料がかかる訳ではないが、観ないで滞ればその分枚数が減り、割高になる。
ところが前回観たのはもう1ヶ月前になってしまった。
忙しくて時間がないのが大きな原因だが、週末にチャンスはある。
あるのだが、週末は週末で、二日酔いラーメン昼寝が忙しいのだ。
そんなこんなで1ヶ月。
1か月分の契約金をドブに捨ててしまった。
なので、やっと昨日久しぶりにDVDを観た。
観たがやはり寝た。
いつも寝ている時間に観たのだ、自然な流れである。
目玉が宙を舞い、ところどころ遭難し、とうとう話についていけなくなったので寝室でちゃんと寝ることにした。
起きたのは夜の11時である。
「先に飲ってるよ。」と言ったダンナの表情は弛緩しきっていて、ヘラヘラという表現が良く似合った。
すでにグラスには赤ワインが注がれており、飲み出してからそれなりの時間が経過していることを物語った。
一緒にDVDを観ていた娘ぶー子の姿はなく(ぶー子もDVDが観終わると寝たらしいのだが、彼女が起きてきたのは20時間後である)、ダンナはたったひとりで飲んでいたのだ。
彼はテレビをつけっぱなしてギターを弾いていた。
余計なお世話だと思うが、何て退屈なシチュエーション、これでよくぞ寝なかったな。
だいたい彼は飲むとテレビをボケーッと見始めるので、老後の生活が想像されて今から恐ろしい。
そういう自分はゲームかネットであるが、若々しい響きがどっちであるかは一目瞭然である。
ある種、私の行動は正しいのだ。
せっかくの土曜日なので、二日酔いだが無理して飲み始めた。
ダンナは無言で「We Are All Alone」を弾く。
テレビはニュース。
赤ワイン。
赤い顔。
まずい・・・、こりゃもうすぐ寝るぞ。
私は活動を始めたばかりである。
これからギュッと飲んで一緒にゲームでもするか、それが辛いなら何かCD聴いたりなんかでもいい、とにかく私の夜は始まったばかりなのである。
勝手は承知だが、全く違う人間が一緒に暮らしているのだ、異なったパターンがぶつかればどちらかが勝手にならねばならない。
しかしダンナは勝手に寝た。
あっという間である。
ふと見ると口をポカーンと開けて、ソファに座ったまま寝ていた。
彼が次に目を覚ますのは、朝の3時である。
その時私はネットサーフィンに興じていたが、ガバッとダンナが体を起こしたので気がついた。
驚いた事に彼は、コップに残っていたワインを一気に飲み干した。
起き抜けに赤ワイン。
「もったいないからね・・・。」と言って立ち上がり、ちゃんと歯を磨いて今度は布団に入ってしまった。
ところでダンナは、寝っ屁をこいていた。
ぷぅぅぅ~、プッ、という2コーラスであった。
爆笑して彼の体を叩いたので気がついたと思っていたのだが、彼は今日になってこう言った。
「寝っ屁、こいてたでしょ。」
そうそう、長いヤツ、ぷぷ。
しかしダンナが言っているのは私の事であった。
「何かプスンプスン、『抜けてる』って感じの音だったよ。ケツ叩いたのに知らなかったのか。」
寝っ屁夫婦、お互いに覚えているのは相手のことだけである。
さて、今日は何したかというと、朝ゲームをやり、カレーを食べに行き、家に戻ったら眠り、もうすぐピザが届く。
こんな週末はもう終わりにしたいが、来週は忘年会である。
目標は2次会に行かない事だが、どうなることやら。