思いがけず仕事が少し早く上がれたので、急いで家に帰る。
今日は娘ぶー子がバンド部の部会(幽霊部員である)があるので遅くなるとの事。
もしぶー子が帰ってなければ、子猫のミルクは6時間近くあいてしまうのだ。
ぶー子は帰っていた。意外と早く帰っていたようだが、やはり子猫はミルクは飲んだがウンチはしてないとの事。
ここのところブログ上でもそうだが、「ウンチ」「ウンチ」と連呼することに全く抵抗がなくなっている。
相手がこんな状態の子猫だと、「排泄物」というより医学用語というか、「血液」「汗」のようなニュアンスなのだ。
同じような感覚で「おっぱい」「乳首(これは哺乳瓶についているアレだ)」なども平気で言うようになったからおもしろい。
これまで病院に連れて行く時は、小さなバッグにカイロを入れてタオルを敷き詰め、毛布でフタをしていた。
ところがちょっと大きくなり力もついてきたので、自力でバッグから出てしまうようになってしまった。
車は駐車場に停める技術がないのでダメだ。
チャリのカゴに乗せなくてはならないから、何か口の閉まる入れ物じゃないと。
バッグを色々漁っていたら、ぶー子がちょうどいいサイズでファスナーのついたバッグを2、3持っていた。
貸せというと「えー・・・。」と渋る。
何が嫌なのだ?やはりオシッコウンチか。
彼女にとってオシッコウンチはまだ「排泄物」なのか。愛情が足らぬ。
「緑のだったらいいよ。」
緑・・・緑・・・。そんな色のバッグはない。
「これだよ。」
彼女が指したのは中学校のときに使っていた紺のスクールバッグだ。
青系の色を緑というなんて、アンタももうオバサンだね。
ちなみにこのバッグは過去に先住猫のラがおしっこをしている。
だから許可が出たのだろう。
子猫をスクールバッグに入れて病院へ行った。
「これは・・・結構すごいですね。」
先生は子猫のお腹を触って言った。
「あの・・・もうちょっと早く来るべきでしたか・・・。」
「いえ・・・。食欲があるうちはまだいい方ですよ。」
ほ~、ネット情報と同じだ。調べた私、すごい。エヘン。
「ちょっとマッサージしてみますね。」出ないって。散々やった。
「う~ん、これは浣腸かな・・・。」やっぱそうか。
注射器のような物から液体を入れる。
クネクネもがく子猫に「ごめんね~、ちょっと頑張ってね~。」と声を掛けながらやってくれる。
「ちょっと我慢ねー。おや、カワイイ顔してるね。」
大した意味もなくオマケみたいに言ったのだろうが、思わず「そうなんです、かわいくて。」と言ってしまいそうになった。危ない、危ない。
しかし出なかった。
「う~ん、ちょっとガンコだねー。じゃ、もっとスルッと出るやつやってみようか。」
お、奥の手か?秘密兵器か?ボス戦体制だね。MP、使い切って下さい。
今度のは注射器の先に細長い管がついていた。
もっと奥地まで「スルッと出るやつ」を注ぎ込むのだ。
注入するとしばらくマッサージだ。これでもなかなか出ないのだ。
そのうちやっとコロン、と2、3個転がってきた。
サイズはこれまで見たものとさほど変わらないが、太い。
「これが詰まってたんですかねぇ?」
「う~ん、でもそれほど硬そうもないし、そうとも言えませんね・・・。」
先生は「まだまだ出るはずだ。」とマッサージを続ける。
それでも出てこない。
もう出ないんじゃないかと気持ちも他にそれてきた頃に突然、ドドドッと大量に出た。
思わず「おおっ!!」と声が上がった。
これは排泄物ではない。
手品で口から万国旗がスルスル出た時と似たような驚きだ。
今までのウンチはハムスターウンチサイズでせいぜい5mmぐらいだった。
このとき出たのは5、6cm程の長いものであった。
良かった、良かった。
これでもまだお腹には結構残ってはいるらしいけど、今回はこんなところにしましょうと言うことになった。
「これだけ出れば大したものですよ。」
「大したもの」で褒められたような気分になったが、頑張ったのは先生だ。
ここの病院は本当に親切で良心的で、しかも安い。
どこの病院か知りたい方は横に表示されている「メッセージボックス」から連絡頂ければ
教えてさしあげますー。
まぁウンチ出てひとまずホッ。