忙しくて書けなかったけど大変だったのだ。
金曜日の夜は実家の母を連れてしゃぶしゃぶの食べ放題に行った。
敬老の日に何もしなかったのでその埋め合わせだ。
うちの母はもうすぐ80になる。でかいだろー。
私は母が41の時に生まれたのでこんな年齢差ができてしまったのだ。
母の若い頃の話をきくと普通に「近所に焼夷弾が・・・。」「工場で弾丸作ってた時・・・。」などという言葉が出てくるのでぶったまげる。
そんな母が新しく買った掃除機の話を始めた。
「今度のは布団もきれいにできるのよ。」
・・・布団ね・・・。いらぬ機能だ。
「この前のドイツ製のはじゅうたんを洗剤で洗えるようになってて・・・。」
そうだ、訪問販売で20万で買わされたのだ。彼女は買わされた事にまだ気付いてないが。
・・・ってちょっと待て。
「今度のはどこでいくらで買ったのよ?」
「それがね、始めは布団キレイにしてくれるって、1回たったの千円で・・・。」
・・・・・。
またやられたか。
もう聞かなくても先はだいたいわかる。
「それでその布団が返ってきた時にこの掃除機をね。リースだと1ヶ月いくらなんだけど、そうすると5年ぐらいで買えちゃうっていうのよね。」
・・・で、その掃除機いくらよ?
「35万円。」
ハァーーーー。
そしてまだ続きがあった。
「で、この間その5年目が来て自分のものになったんだけど、そしたら今度は蒸気で汚れを浮き立たせるクリーナーが・・・。」
・・・買ったのね(泣) それ、良く通販で見るよ。
「良く落ちるのよそれが。」
知ってる。私も欲しいけどね。で、いくら?
「35万。」
こりゃカモリストに載ってるな。
前にも風呂のリフォームでやっぱり350万円、これはたまたま母の知り合いが風呂のリフォームをしたばかりで正しい情報が入り難を逃れた。
実家に行ったら見知らぬ男がミシンの手入れをしていた事もある。
「タダでやってくれるって言うから・・・。」
何のためにタダでミシンの手入れをすると言うのだ。
ミシンの手入れだけして帰って行くなどという意味の無い行為があるだろうか?
ところが不思議な事に本当にそれだけで帰ったらしい。
ただ、2年ほど経ったらまた来たとか。
「別にそれだけだったわよ。」
それはそれで恐ろしい。
何か恐ろしい事が蓄積されているようだ。
もう簡単にドアを開けるのは止めて欲しい。
「電話でもあるのよォ~。」
もう誇らしげだ。
NHKのシルクロードのビデオ全集。
「さすがにこれは1回見て終わりだと思っていらないと思って・・・。」
そういう事もあるのか。
「でも電話販売だとクーリングオフが効かないのね。」
買ったのか。
「まだお金払ってなかったからすぐ送り返しちゃったのよ。」
払う前で良かった。
携帯を持てと勧めているのに「毎月のお金がねぇ・・・。」と渋っている。
掃除機と蒸気のクリーナーで、残りの人生分の携帯代になってるような気がするが。
「ばあちゃん、しまいにゃ爆笑しながら話してたねぇ・・・。」
「どこまでわかってるんだか・・・。」
振り込め詐欺に気をつけろと注意したが
「あんなのにひっかかる訳ないじゃないの。」と自信ありげだ。
「ちょっと自分でも心配なのよね。」と言ってくれた方がまだ安心できる気がした。