人間のクズ!

敵は自分の中にいる。ちょっとだけ抗ってみたくなった、ぽ子56歳。

残酷な筋子との死線

AIにタイトルを付けてもらったのだ。なかなかだね。

 

 

半額だったからである。つい、とうとう、買ってしまった。筋子。

愛しすぎる、ご飯の供。

低糖質ダイエットを始めたことにより、炊飯器をしまい込んで久しい。

全く白米を食べない訳ではないのだが、筋子などという恐ろしいご飯のパートナーを買う勇気などなかったのだ。愛しくもあるが、見ないようにしていた。

それが、半額。つい、とうとう、買ってしまった。

 

しかし、さて、どうしよう。これを白米で食べるのは危険だ。

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この日はもう飲むと決めていたので、つまみにすることにする。

そのまま食べるには、塩分トゥーマッチだ。白米の代わりに豆腐、さっぱり度を上げるためきゅうりも入れてみた。

ヤバいぜよ、ふたりで一気に一腹いってしまった。ほんに筋子よ、お前はどうしてこう。

久し振りに食べた筋子は愛しさに懐かしさも加わり、美味しさもひとしおであった。

 

「今日ね、塩分は控えめにって言われちゃった。」塩分の塊をつまみつつ、ダンナが言った。

この日は血圧の薬を貰いに通っている病院の、通院日であった。薬を飲んでいたにもかかわらず、血圧が高値を出したとのこと。

何なら私も、血圧はギリでアウトゾーンに入っている。

 

殺人筋子。私達は筋子に殺されるのか。

いや、殺されてもいい。そんな気にすらさせる恐ろしい子。

筋子とのうまい付き合い方が分からない。素人が手を出してはいけなかったのだ。

もう遅いのか。私はまた、食べたくなっている。

筋子が私を狂わせる。私はあれを、買うべきではなかったのだ。

 

私は筋子で死ぬ。しかしその死因に、筋子と言う文字はない。塩分というオブラートに包まれた、筋子の完全犯罪だ。

筋子めが、ほくそ笑んでいることだろう。

しかし私も死ぬほど筋子を食べることができるのなら、笑って死ねるかもしれない。

 

恐ろしい子。