AIにタイトルを付けてもらったのだ。なかなかだね。
半額だったからである。つい、とうとう、買ってしまった。筋子。
愛しすぎる、ご飯の供。
低糖質ダイエットを始めたことにより、炊飯器をしまい込んで久しい。
全く白米を食べない訳ではないのだが、筋子などという恐ろしいご飯のパートナーを買う勇気などなかったのだ。愛しくもあるが、見ないようにしていた。
それが、半額。つい、とうとう、買ってしまった。
しかし、さて、どうしよう。これを白米で食べるのは危険だ。
この日はもう飲むと決めていたので、つまみにすることにする。
そのまま食べるには、塩分トゥーマッチだ。白米の代わりに豆腐、さっぱり度を上げるためきゅうりも入れてみた。
ヤバいぜよ、ふたりで一気に一腹いってしまった。ほんに筋子よ、お前はどうしてこう。
久し振りに食べた筋子は愛しさに懐かしさも加わり、美味しさもひとしおであった。
「今日ね、塩分は控えめにって言われちゃった。」塩分の塊をつまみつつ、ダンナが言った。
この日は血圧の薬を貰いに通っている病院の、通院日であった。薬を飲んでいたにもかかわらず、血圧が高値を出したとのこと。
何なら私も、血圧はギリでアウトゾーンに入っている。
殺人筋子。私達は筋子に殺されるのか。
いや、殺されてもいい。そんな気にすらさせる恐ろしい子。
筋子とのうまい付き合い方が分からない。素人が手を出してはいけなかったのだ。
もう遅いのか。私はまた、食べたくなっている。
筋子が私を狂わせる。私はあれを、買うべきではなかったのだ。
私は筋子で死ぬ。しかしその死因に、筋子と言う文字はない。塩分というオブラートに包まれた、筋子の完全犯罪だ。
筋子めが、ほくそ笑んでいることだろう。
しかし私も死ぬほど筋子を食べることができるのなら、笑って死ねるかもしれない。
恐ろしい子。