午後に雷がやって来るという予報が出ていた。早めに買い物に出たつもりだったが、1軒目のスーパーを出ると、不穏な雲がこちらに迫っていたのだ。
急がないと、急がないとまた大変なことになる・・・。
私は自転車のスピードを上げた。上げて気が付いたが、ここ数年、自転車のスピードなど上げることはなくなっていた。
以前は仕事に出勤の度、ギリギリだったのでかっ飛ばしていたものだ。
平和になったものである。平和ボケと言ってもいいほど、のんびりしていたことに気づく。
2軒目のスーパーを出ると、すでに雨が降り始め、雷も鳴っていた。
すぐにでも帰りたいが、どうしても買いたいものがまだ残っている。
雨に濡れて3軒目に行き、雨に濡れながら家へと向かった。
雷は近くなっていて、その中を進む自分も怖い。
しかし「あの子」はもっと怖がっているはずである。ペダルを踏む足に、力が入る。
こういう言い方もなんだが、「みっちゃん」は望んで迎え入れた犬ではない。うちにはすでに2匹の猫がいて、静かに暮らしていたのだ。
しかし訳ありの犬だ、見過ごせなかった。やむにやまれず迎え入れたのである。
そんな始まりだったので、いい意味でドライに付き合えていると思う。都度現れる問題に、感情を伴わず冷静に対処することができた。
しかし今、家に残してきたみっちゃんを思うとたまらない気持ちである。
不安そうにウロウロしていることだろう。
マンガなら、大きなフキダシの中に私かダンナの顔が浮かんでいるはずだ。
ごめんねみっちゃん、もうちょっと頑張って!
ある程度予想はできていたが、みっちゃんはまた相当暴れたようだ。
耳(笑)
「やっちゃった、エヘヘ。」
エヘヘじゃねえ!!
ふすまの構造が分かってきた。
この後、夕方にまた雷が来たことを、東村山市民のみなさんはご存じだろう。
よりによってお風呂に入っている間に来たので、ふすまはさらに崩壊が進んだ。
これから雷の季節だ。
何か策を講じないことには、家そのものが崩壊しそうである・・・。