大五郎の検査結果が出たのだ。
別に悪いところがあった訳ではないが、フィラリヤにかかっている犬と同居するために、予防接種が必要だったのである。その時に、セットでついでに検査をしてもらったのだ。
数字だけでまだ診断結果ではない。しかしこれは多分、腎臓病だ。腎臓系の数値が悪い。
自力で調べたところによると、恐らくまだステージ2あたりと思われるが、それでもこの段階ですでに腎臓の75%は機能していないという状態になるらしい。
治らない病気だ。後はいかに機能を温存していくかという話になる。
どの病気も、療養食に切り替えることになるのが王道だ。今は本当に、多彩な療養食が色んなメーカーから出ている。
2年前に腎臓病で死んでしまったラッキーもやはり、療養食を食べていた。
エルも、大五郎も、尿路結石予防のご飯だ。アレルギー持ちのエルはここに、グレインフリーが加わる。
この頃はずいぶん種類が増えてきたが、それでも制限は制限である。選択肢はグッと狭くなった。
飽きたと言って食べなくなると、困ってしまう。仕方なく普通のご飯を混ぜたりしている。
それなのに、今度は腎臓の療養食か。
もちろん長生きして欲しい。
でも、幸せでいて欲しい。
昔は犬も猫も、人間が食べるようなものを普通に出していたものだ。
それにより寿命が今より短かったかもしれないが、それが不幸かとは思えない。
犬猫が長生きしたいのではなく、飼い主が長生きして欲しいと願うのである。
繰り返すが、もちろん私だって長生きして欲しいと願っている。でも、美味しいものを食べて欲しいとも思うのだ。
「またこれか」と食いつかず、あれこれ混ぜて誤魔化して無理に食べさせる食事。
混ぜた時点で療養食にはなっていないのだ。何だかバカバカしい。
正直に言うが、ラッキーの時の治療は、腎臓病の診断が下りても症状が出るまでいい加減なものだった。
薬はすぐにやらなくなったし、療養食もやはり混ぜて誤魔化してやっていた。
診断が下りてから4年だったが、その時点でラッキーはもう19歳であった。
アンハッピーな食事で少々長く生きたとして、どうなのか。
彼らの人生の意義は、長さではなく質ではないのか。
ということで、ちょっと悩んでいる。
治療を諦めるつもりはないので療養食も試すが、大五郎の幸せを一番に考えたいと思うのだ。
う~ん。