静かだ。本当に、静かだ。静かになってしまった。
これまで4猫がいたが、先日2匹目が死んでしまい、今は2匹となっている。
この2猫は滅多に鳴かないので、全く静まり返っているのだ。
思えば先に死んだラッキーは鳴いて要求する子だったし、ミュウの晩年は年齢的なものか、とにかく良く鳴いた。
それが当たり前だったから、こんなに静かな状態は不思議な感じである。
あの騒がしい日々は、完全に失われてしまった。
先日リハで弾いた課題曲には、ピアノだけの静かな伴奏になる部分があったのだ。
あれを弾くと、なぜか4猫がいた賑やかな日々が思い出される。
またひとつの時代が終わったんだなぁと感じる。
これからも私は、失い続けるのだ。
出会い、手に入れ、慈しんだものを、今度は次々と奪われていく番である。
やがて健康も能力も奪われ、最後に私自身が奪われるまで。
何とも残酷なものだが、それでも「いい人生だった」と思って終わる方法はあるはずだ。
全てに感謝できますよう。