娘ぶー子のトラブルはあっと言う間に解決し、そのヤケ酒に付き合った私の方が二日酔いで参っていたのだ。
とにかく頭が痛く、動くとズキズキ痛むので動きたくない。
かと言って動かない訳にもいかないので、首から上を極力動かさないようにしていたのだ。
首さえ動かさなければ、そう酷くはならない。
右を向くにも左を向くにも、肩ごと動く。
Mr.ロボットである。
ダンナはその夜も早かった。
大きな仕事が終わったとのことで、「飲みてぇ~~EE:AEB30」と・・・。
まぁ症状は頭痛だけだ。飲めなくはない。
別に頼まれた訳ではないが、頑張るとするよ。
やがてアルコールの麻酔が効いてくると、頭痛は和らいできた。こうなると止まらんね、麻酔が。
かくして翌日も、頭痛である。
あまりにも頭痛が続いているのでダンナが「変な病気じゃないか」と言い出したが、いや、二日酔いが途切れてないだけでございます。
さすがに平日2日飲みが続いたので、昨日は飲まなかったのだ。
二日酔いのせいで、やらなきゃならないことも溜まってるし(あっEE:AE482洗濯物、昨日から干しっぱなしだったEE:AE482)、早めに寝るとする。
このところ私はラッキーと寝ていたが、昨夜はミュウとピッタリくっついて寝ていたのでそのままにし、エルと寝ようと思う。
「じゃあもう寝る。」
エルは、先にドアを開けた方について行く習性がある。私が先に開ければ私の寝室に来るのだ。
先を急いでいたら、ダンナも「うん、じゃあ寝よう。」と言ってくっついてきた。彼も分かっているのだ。ふたりして、先を争うようにリビングを出る。
先頭は、エルだ。
トトトトトトッと階段を駆け上がり、一度迷ってからダンナの寝室に向かっていった。
「エールッEE:AE5BEパパとねんねちゅるんだよねっEE:AE478」
畜生~~~~~~EE:AE474負けた、こんなに悔しい負け方はない。
何なんだエルのやつ、ラッキーと寝たから拗ねてるのか。
あまり吠えるのもシャクなので大人しく寝室に向かったが、それを見たエルは今度はこちらにすっ飛んできた。
エルぅEE:AE478
先に行かれるよりも後に選ばれるこの優越感。勝ちじゃ。圧勝。おやすみなさいなEE:AE482
「ああっEE:AE5B1エルEE:AEACB」ダンナが悲痛な声を上げると、エルは足を止めて振り返る。
「エル、パパと寝るよEE:AE482」
エルはまたダンナの方に行ってしまう。
「エルEE:AE482こっちにはお水があるよEE:AEB30」水の入ったグラスを振って見せる。
エルはこちらに寄って来たが、とうとう私とダンナのちょうど真ん中あたりで立ち止まり、困ったように私達の顔を見比べた。
これはさすがに可哀想だ。大人にならなくては。
今度は譲り合いだ。
「俺はいいからEE:AE5B1」「私はいいってEE:AE5B1」
ラチが開かないので私が一緒にダンナの部屋に行き、ダンナが横になったところでエルをベッドに乗せ、部屋を出た。
出ようと思ったんだが、ついてきちゃったEE:AEB64
こりゃもうしょうがないね、今夜は私がEE:AE595
どうもエルなりに気を遣うのか、実はこういうことが良くあるのだ。
困らせちゃいかんね。
今度から、もう寝る部屋は先に決めることにする。