人間のクズ!

敵は自分の中にいる。ちょっとだけ抗ってみたくなった、ぽ子55歳。

三日目の早寝の夜に。

娘ぶー子のトラブルはあっと言う間に解決し、そのヤケ酒に付き合った私の方が二日酔いで参っていたのだ。

とにかく頭が痛く、動くとズキズキ痛むので動きたくない。

かと言って動かない訳にもいかないので、首から上を極力動かさないようにしていたのだ。

首さえ動かさなければ、そう酷くはならない。

右を向くにも左を向くにも、肩ごと動く。

Mr.ロボットである。

ダンナはその夜も早かった。

大きな仕事が終わったとのことで、「飲みてぇ~~EE:AEB30」と・・・。

まぁ症状は頭痛だけだ。飲めなくはない。

別に頼まれた訳ではないが、頑張るとするよ。

やがてアルコールの麻酔が効いてくると、頭痛は和らいできた。こうなると止まらんね、麻酔が。

かくして翌日も、頭痛である。

あまりにも頭痛が続いているのでダンナが「変な病気じゃないか」と言い出したが、いや、二日酔いが途切れてないだけでございます。

さすがに平日2日飲みが続いたので、昨日は飲まなかったのだ。

二日酔いのせいで、やらなきゃならないことも溜まってるし(あっEE:AE482洗濯物、昨日から干しっぱなしだったEE:AE482)、早めに寝るとする。

このところ私はラッキーと寝ていたが、昨夜はミュウとピッタリくっついて寝ていたのでそのままにし、エルと寝ようと思う。

「じゃあもう寝る。」

エルは、先にドアを開けた方について行く習性がある。私が先に開ければ私の寝室に来るのだ。

先を急いでいたら、ダンナも「うん、じゃあ寝よう。」と言ってくっついてきた。彼も分かっているのだ。ふたりして、先を争うようにリビングを出る。

先頭は、エルだ。

トトトトトトッと階段を駆け上がり、一度迷ってからダンナの寝室に向かっていった。

「エールッEE:AE5BEパパとねんねちゅるんだよねっEE:AE478

畜生~~~~~~EE:AE474負けた、こんなに悔しい負け方はない。

何なんだエルのやつ、ラッキーと寝たから拗ねてるのか。

あまり吠えるのもシャクなので大人しく寝室に向かったが、それを見たエルは今度はこちらにすっ飛んできた。

エルぅEE:AE478

先に行かれるよりも後に選ばれるこの優越感。勝ちじゃ。圧勝。おやすみなさいなEE:AE482

「ああっEE:AE5B1エルEE:AEACB」ダンナが悲痛な声を上げると、エルは足を止めて振り返る。

「エル、パパと寝るよEE:AE482

エルはまたダンナの方に行ってしまう。

「エルEE:AE482こっちにはお水があるよEE:AEB30」水の入ったグラスを振って見せる。

エルはこちらに寄って来たが、とうとう私とダンナのちょうど真ん中あたりで立ち止まり、困ったように私達の顔を見比べた。

これはさすがに可哀想だ。大人にならなくては。

今度は譲り合いだ。

「俺はいいからEE:AE5B1」「私はいいってEE:AE5B1

ラチが開かないので私が一緒にダンナの部屋に行き、ダンナが横になったところでエルをベッドに乗せ、部屋を出た。

出ようと思ったんだが、ついてきちゃったEE:AEB64

こりゃもうしょうがないね、今夜は私がEE:AE595

どうもエルなりに気を遣うのか、実はこういうことが良くあるのだ。

困らせちゃいかんね。

今度から、もう寝る部屋は先に決めることにする。