良く訪問しているブログで、「たまに思い出すとムカツクこと」という話を読んだ。
昔のムカついた話である。
本当に酷い話だった。読んだこちらも相当ムカついた。
それからどれ程の時間が経ったのかは分からないが、こうして今も、思い出してはムカツクのである。
恐らく相手は、忘れていることだろう。
理不尽な話だ。
私にももちろん、思い出すとムカツク話はある。
思い出せばムカツクことは分かっているのに、思い出そうとしてしまうのである。
そしてやはりムカつき、嫌な気持ちになる。
その繰り返しで、ムカツク記憶はより強固になっていく。
不思議なものだ。
その出来事が起こった当初は、一度ムカついて、やがて忘れたはずである。
それが時を経て、何度も思い返すうちに熟成し、よりパワーアップして根付いているのだ。
たぶん私は、納得していなかった。
しかし協調するために飲み込んだのである。
そのどこか理不尽な思いが、ずっと根底にあったのだろう。
今ならこう言えるのに、今ならこうしてやるのに、というどうにもできない思いが、ムカツク出来事の再放送に繋がっているのではないか。
しかし、再放送はできても再演はできない。
そこに残るのはムカツク思いだけである。
そんな無意味な回想はやめた方が、自分にとっていいことは頭では分かっている。
それでもやめられないのは、「忘れてやらない」というせめてもの抵抗かもしれない。
私に馬乗りになってボコボコに殴った人間が、3人いる。
一度に3人ではない。全く別のシーンで。そのうち2人は男だ。
3人とも、非常に親しい間柄であった。
そしてその後も平気な顔で付き合ってきた。
もしかしたら本当にムカツいているのは、それを許した自分なのかもしれない。
もうこんな呪縛から逃れたい。
でも、忘れてやるもんか。
私ができる、せめてもの抵抗なのである。