最初は5時半だった。
朝だ。
まだ目覚ましが鳴ってないな、と思い、時計を見たら5時半だったのである。
反射的に「・・・できる。」と思い立ち、布団から飛び起きた。
久しぶりの朝ゲーだ。
一体どうして、そしていつからあの習慣がなくなってしまったのかは分からないが、わざわざ眠いところを起きてまでやりたいことではない。こうして自然に目が覚めるのが理想である。
寝静まった家の中、エルを抱いてそっとリビングへ向かう。
翌日もまた、5時半に目が覚めた。
迷わず起きる。
やはりテレビゲームなどというものは、人がいる前でやりにくいものである。
そこはかとなく漂う廃人感。オタク感。幼児性。
この時間なら、テレビを占領する後ろめたさもない。
不思議なもので、こうなると自然とまた朝早くに目が覚め、反射的にゲームができると思い起きるサイクルが出来てくるのだ。
昨日からの起床時間は、4時半である(笑)
さすがに日中眠くて眠くて仕方がなかったが、ここで寝てしまったら「朝ゲー時間を捻出するために昼寝をする」という、単に「人前でテレビゲームをする」よりももっと後ろめたいものになってしまう。
睡魔に勝てるのは食欲だ。
寝ぼけ眼で幽霊のように冷蔵庫を漁り、何とか夜まで生き長らえた。
こんな私の小さな夢は、一日、思いのたけゲームをすることである。
私にとって「大人になる」ということは、「まとまった時間ゲームができなくなる」ということであった。
今でも良く覚えているが、最後に好きなだけ続けてプレイしたのは2012年の8月、早朝3時45分からのサッカーの試合を見るためにゲームをやって起きていたあの時である。
とはいえ、今でもチャンスはあるにはあるのだ。
時々ダンナはバンドのリハで半日ほどいなくなる。
その間私は暇なのだ。
しかし、「二日酔いがなく酒も飲まない」という状態がなかなか訪れないのである・・・。