人間のクズ!

敵は自分の中にいる。ちょっとだけ抗ってみたくなった、ぽ子56歳。

新地

この日本の中にも、まだまだ私の知らないことがたくさんある。

一生知らずに終わるかもしれないこともあるだろうし、単なる無知から知ることのないだけのものもあるだろう。

私はそれを、偶然知ることになった。ネット中毒の産物である。

夜ごとのガルちゃん(目下ハマッている「ガールズちゃんねる」のことだ)が、教えてくれたのだ。

その日開いたトピは、「日本に存在する闇は?」であった。

レスに挙がったものの多くは、想定の範囲内であるかどうでもいいか嘘くさいものばかりだったが、その中に「飛田新地」、ま、いっか、と短く書かれたものがあったのだ。

私は一度スルーしたが、飛田新地??なんだそりゃ、と一度立ち止まった。

人の名前・・・、じゃないか。

場所??

そこに何がある??

気になったのでググってみた。

いやもうホント驚いた。こんな場所が現代の日本にあるなんて。

まず、このような売春宿が堂々と営業していること、そればかりかそれがひとつの街になっていること、そして一番驚いたのは、昔の遊郭の面影をそのまま残しているというところである。

豪奢な和風建築の建物の扉は開け放たれ、真っ赤な絨毯の上で玄関口には女性がひとり正座して客に目線を配っている。

その横にばばあ(って書いてあった!)が座って客を呼び込んだりするスタイルである。

それらを通りを歩く男が品定めをするのだ。

風俗なんてつまるところどこもそんなものなのだろうが、この割り切った商品感覚。

違法(厳密には抜け道があるのか、その辺のことは良く分からない。だから闇なのだ。)であることを町ぐるみで堂々と営業している不思議。

なにより、タイプスリップしたような感覚にすらなる、このノスタルジー。

私は女性としての嫌悪感よりも、このどこか遠くに過ぎ去ったはずの風景がここにあることに感動を覚えた。

面白いのは、客が店を出る時に、女の子がペロペロキャンディを渡してくるというシステム。

店を出るとそれを片手にしゃぶりながら帰路に就くわけだが、これはいわゆる「済」サインになり、呼び込みは声を掛けなくなるという。

ぜひ行ってみたいところだが、用のない人にとっては危険な場所になりかねないようなので、一生行くことはないだろう。

あるとしたら、「ばばあ」としてそこに就職する時である(笑)

まだ日本には、私の知らないことがたくさんあるんだろうな。

しかしガルちゃんにも「知らない方がいいこともある」と書いてあったので、まぁほどほど余計なことには首を突っ込まずに、興味半分にしておくことにする。