死臭がする。
音楽室から死臭が漂い始めたのは、去年の春の事であった。
それ以来あの部屋の観葉について書かれていないので、恐らく持ち直したのだろう。
その後は順調に育ち、やればできるのだ、などと学校の先生のようなことを言ってみたりした。
順調だった。
順調過ぎるほど、順調だった。
・・・順調過ぎじゃないですかね??EE:AE5B1
グングン伸びていたクワズイモはさらに葉を増やし、ブライダルブーケは怪談に出てくる女の髪のようにダラダラ伸び、カポックは花火大会のような形相になってきた。
これは予想外である。
こんなにきちんと育ったことがなかったので、こんなに育つ状況は想像もできなかった。
これらは一体、どこまで大きくなるのだろうか。
先日、蕎麦屋で行列を作っていたところ、道端に植わっていた巨大なカポックを見てぶったまげた。
「・・・これ、音楽室にあるカポックにそっくりなんですけど!!」
「うん、これうちの実家にもあったけど、大きくなるよ、こ~~~んな。」
ガーン。
そういえば、ちゃんと植え替えを繰り返して育てているべにちゃんのサンスベリアも、巨大であった。
ウチのはほんの葉っぱ1、2枚のを100円で買ってきて、現在20センチほどに育ったが、まだまだ先があるということである。
なんだか嬉しくないぞEE:AEB64
巨大化が進む観葉たち。
ブラインド越しに日が当たるよう、キャスターに乗せて窓際に置いてあったのだが、ある日ブラインドを下げるときに引っ掛けて落としてしまった。
だってでかいんですものEE:AE5B1
すくって拾って戻す。
それをその後2回。
そして春が来て、夏が来る。
体調を崩し、寝込む事が多くなる。
本当に、故意にではないEE:AE5B1
しかし事故というには人為的である。
たまたま音楽室に入り、やっとその存在を思い出す。
完全にダメになったのはひとつ、瀕死が3つ、あとは何とか持ちこたえそうだが、かなり「やられた」感のあるヴィジュアルとなってしまった。私としても、つらい時期である。
そして庭。
夏は至る所から死臭がする。