手帳、大活躍だ。
すっかり手帳ライフも軌道に乗ったと言っていいだろう。
私は、頭の中で考えているだけでは駄目なタイプだったのだ。
目に見えていないと、忘れてしまうのである。
1日の始まりは、手帳にスケジュールを書き込むところから始まる。
今使っている手帳は30分刻みで予定を入れられるようになっているのだ。
私は、物事が予定通りに運ばないと非常にストレスを感じるが、こうして書き出してしまえば何が何でもその通りに運びたくなるのである。
その通りに運ぶことは滅多にないが、大切なのは予定に沿って進むことである。
手帳がなければ私の人生の半分は酒と睡眠で終わりかねないだろう。
こうして平日は、二日酔いか寝不足にならない限り、かなり有効に使えるようになってきた。
しかしここで満足していたらまだ早い。
次の段階は、「寝不足と二日酔いの日を減らす」である。
ああ、40過ぎて、やっと自分に成長を感じるようになって来た。
寝不足と二日酔いでは二日酔いのほうがタチが悪いので、まずは二日酔い撲滅運動だ。
しかし、ただ「飲まないようにしよう」「飲み過ぎないようにしよう」では、なかなか遂行できない。
酒は手ごわいのである。心構えひとつで太刀打ちできるものではない。
目に見えるように、と先に書いたが、酒を飲むのは夜である、手帳を閉じたあとだ。
だからと言って、壁に「飲み過ぎに注意!」「平日は飲まない!」などと書いて張り出した所で功を奏するとは思えない。
こういうものは簡単にポスター化し、ラッセンの絵ほど壁に馴染んでしまうものなのである。
例の点数化も、定着しなかった。
飲まなかったら3点、12時までに切り上げれば2点、などと書き込んでいるうちは何となく3点欲しさに頑張っていたが、全く振り返らないのである、書きっぱなし。
飲まなかったら3点、見返りなし。シールすら貼らないのだ、子供並みの喜びすらない。
飲まなかったら3点ってなに?点って??貯まったらどうにかなるのか?なりません。
仕事を辞めた頃に酒のセーブの必要性もあまり感じなくなり、とうとう途絶えてしまったのであった。
あぁ、どうしたら酒をもっと控えることができるのだろうか。
理想は日曜から木曜まで飲まない事である。
フッ、そうだ。1日増えた。
日曜に飲むと月曜が辛いのだ、とうとう日曜を含む5日間を目標とする時が来た。
もちろん例外はアリだ。
祝日が入ればイレギュラーになるだろうし、ダンナ以外と飲む時は相手の予定次第である。
そういう時のために、普段から肝臓を休めてあげようじゃないか。
無駄酒を飲まないためにはどうしたらいいのか。
というか、「意思を強く持つためにはどうしたらいいのか」という事だろう。別に誰かに強制されている訳ではないのだ。
そこでまた私はくだらない事を考え付いたのだ。
今回もくだらないぞ。
しかし、くだらないところから成功した事もあるのだ、「発想」というものを馬鹿にしてはいけない。
いけませんよ?いいですね??
私はまた、新しいスケジュール帳を買ってきた。今度は100円で売っている、ごくシンプルなものだ。
ただし、1ヶ月分の予定が見開きで見れること、ココが大事。
飲み過ぎたら赤。
普通に飲んだらオレンジ。
少しばかりのんだら黄色に。
その日を塗りつぶすのである。
1ヶ月も経って見てみたら、どの程度飲んできたのかが一目瞭然である。
真っ赤っ赤に近いほどダメ子ちゃんで、真っ白に近いのが理想的な姿だ。
これが、「頭の中で考えているだけではダメな、目に見えないと忘れてしまう」タイプのぽ子用の、第二の作戦である。
頑張れ、ぽ子。
しかし買ったまま1週間ほど経つが、まだ袋から出しもしていない。
そこが最初の壁である。