人間のクズ!

敵は自分の中にいる。ちょっとだけ抗ってみたくなった、ぽ子55歳。

尊い仕事

私達夫婦の間では、家事分担ということを特にしてはいない。

私の方が圧倒的に時間があるからだが、だからといってダンナが何もしないでのさばっている訳ではない。

電気の通っているものに関して、特に「ダウンロード」「フリーズ」などカタカナ用語の出てくるもの(笑)、力仕事などは彼が担っている。

別に私がやってもいいのだが、物理的に無理な場合が多いので(笑)

他にきっちり決めてはいないのだが、猫関係は手が空いている時に積極的に手伝ってくれている。

そりゃそうだ、猫は可愛い。

トンカチや乾電池なんかよりも、断然可愛い。

悔しいが、私よりも可愛い。

歳取っても見た目が変わらないなんて、永遠の18歳的ズルである。太刀打ちできない。

猫の世話など難易度が低い、オムツは替えないいいとこ取りの田舎のばあちゃんか、と思われそうだが、これが意外と助かっている。

我が家には4匹の猫がいるが、全員結石体質なのでご飯は厳しく決められている。

「これ以外、食わすな」というのだから、まぁその部分だけとれば難易度は低い。

しかし4匹のうち2匹はカリカリと呼んでいる乾燥タイプのご飯、2匹はカリカリと缶詰のミックスなので、結構面倒なのだ。

全員カリカリで統一できればグッと難易度が下がるはずなのだが、歳をとったミが、カリカリだけでは食べづらそうなのである。

そのうちエルもミックスを食べたがるようになり、この形で落ち着いたのだ。

猫にも好みがあるのだ。

ちなみにこの缶詰、コンビーフのようないい匂いがする。

本気で食べたいと思ったことが何度もあるが、この缶詰はペースト状に近くてねばっこく、カリカリと混ぜるのがちょっと難しいのだ。

1日4回。

毎日4回。

眠い時も、疲れた時も、病める時も、健やかなる時も、富めるときも、貧しき時も、ねばっこいのとカラッとしたのを1日4回混ぜなくてはならないのである。

たまには逃げたくなる。

シメのご飯は夜の11時だが、ダンナがいれば、私はしらばっくれる。

猫の腹時計はなかなか正確なので、やがて鳴いて催促する。

大体夜の11時というのは「疲れた時」か「眠い時」か「楽しんでいる時」か「酔っ払っている時」なので、「しらばっくれたい時」なのである。

猫の世話の難易度は、決して低くはない。

ダンナが動くのは、こんな時である。

「もうそろそろ寝るから。」と言っていなくなったはずのダンナが、気がついたら部屋中をウロウロして何かを探していた。

その時私はブログの下書きをしていたのだが、11時30分、日付が変わる30分前で「忙しい時」であった。

だからダンナがオロオロしている事にもしらばっくれていたのだが、本当に困っているようなので何を探しているのか聞いてみた。

「ダイくんのおもちゃがないんだよ・・・。」

ダイくんのおもちゃ。

ダイくんのおもちゃを真剣に探しているのである。

このごろ寝る前に遊ぶ習慣がついたみたいで、毎晩ひと遊びしているダイとダンナだが、ねこじゃらしなら2本も床に落ちているじゃないか。

「それじゃない。ダイくんは緑のが一番好きなんだよ・・・。」

ええっ!?まじ!?違いあるの!?

結局見つからなかったので諦めてピンクのを床から拾って持っていったが、まぁ猫と遊ぶのも立派な仕事である。私は滅多にやらないから。

欲を言えば全部の子と平等に遊んで欲しいのだが、それはダイが許さないのでこちらも難易度が高い仕事である。

ダンナの経験値がたまってくれることを、願う。