人間のクズ!

敵は自分の中にいる。ちょっとだけ抗ってみたくなった、ぽ子55歳。

ギーンギーン

もう眠くて眠くて、仕方がなかった。

国会議事堂見学ツアーに行くから早く寝て早く起きなさいよ、と言われていたにも関わらず、3時半まで飲みながらネトゲ、寝たのは4時である。

本当に、絵に描いたようなアホである。

電車で寝てやろうと目論んでいたのに、まだ通勤ラッシュの名残で社内は混雑していた。

ボーッと突っ立っていたが、もう眠くてたまらない。

国会ツアーのクソ、いや違う、クソは自分の意志の弱さである。

寝たい寝たい寝たい・・・。

私達が申し込んだツアーは、国会議員・加藤公一の事務所が募集したツアーである。

彼の事務所は我らが久米川駅の近くにあるのだが、ある日ダンナがチラシをもらってきたのだ。

正直、政治には興味ないが、建物には興味があった。

その頃私の仕事も暇だったので申し込んだのだったが、今となっては忙しく、昨日は二日酔いの寝不足である。

最悪。

まずは衆議院議員会館に集合し、加藤公一の部屋に行く。

15人ほどのツアー客(ほとんどが年配のオバハンである)が、狭い彼の事務所に部屋に入り、座る。

げ、まさかここで政治の話か演説か。

寝るぞ(汗)

確実に寝るが、この狭さゆえに距離が近い。

いくらなんでもそんな失礼な・・・。

しかし、逆に目が覚める結果となった。

加藤氏は爽やかに私達を迎えると、自分の理想を語るだとか宣伝だとかは一切せず、簡単にこの部屋の役割を説明した。

ここで洗脳されるのかと案じたが、彼はまったくのガイドに徹していた。

しかしである。

「ちょっと質問が」とひとりのオバハンが口火を切ると、続いて年配のオッサンが唐突に「公務員の人数が多すぎる、三分の一に減らせるだろう」と言い出した。

公務員はクビにできないのか、などと散々絡み、しまいには「書類など無駄が多すぎる、全てコンピューター化すべきだ」と言い放った。

しまいには加藤氏も笑顔で絶句したが、それでもちゃんと、コンピューターは万能ではない事、コストに見合わないことなどと丁寧に説明した。

しかしオッサンは人の話は聞かずに「無駄が多い」とコンピューターの奴隷のように繰り返した。

完全な一方通行なのだ。

私達は弁当代以外に金を払ってはいない。

いわば好意で(政治活動の一環かもしれないが、押し付けがましいことはなにひとつしなかった)国会ツアーに連れて行ってもらうのだ。

陳情を聞かせにきたのではない。

オッサンの「コンピューター・神」の単純な思考にも呆れたが、無礼にも程がある。

しかし、オッサンのお陰で図らずも加藤氏の人柄の良さを伺えた。

実はこの段階で私もダンナも、惚れた。

あぁ、もしかしたらあのオッサン、サクラだったのかな。

写真を撮らせてください、と頼んだら、気持ちよくポーズをとってくれた。

「どうせ撮ってくれるなら・・・」と、わざわざイスをどけて花の前に来てくれたのだ。

さて次は、国会の本会議の傍聴である。

神の粋な計らいだ。寝れる。

本会議場に入るとなんと鳩山総理が前に出て喋っていたが、ヤジがうるさくて良く聞こえない。

聞こえたところでサッパリ意味が分からないし、鳩も棒読みなので、すぐに寝てしまったが。

ここでスタミナ回復し、その後の見学は気分良く見て回ることができた。

・・・と言いたいのだが、今度は足が痛い。

先日パーカーで恥をかいたのでワンピースを着て行ったが、それに合う靴を選んだら、ハイヒールになってしまったのだ。

しくった、見学というのに。

しかも、出発が遅れたために靴紐を結ばずにバス停まで走ったのだったが、その時に紐を踏んづけてしまい、なんと切れてしまったのだ。

思えば25年も履いていたブーツである。かかともボロボロだ。

「もう足痛い、限界、靴買って、これもう25年履いてる、ボロボロよ。」

ダンナは、こんなところにハイヒールのブーツで来たことにだか、25年も履いていた事にだかわからないが呆れ、分かった買うからと言った。

足の痛みと恥と引き換えに、新しい靴ゲットである。

帰りに新宿で靴屋に寄る。

そこでまたブーツを選ぶと、可愛いスニーカーも欲しくなった。

驚いた事にダンナはすんなり買ってくれた。

「もうそろそろ、ちゃんとした物を履こうね。」

ダンナは子供に言い聞かせるように言った。

新しい靴が欲しい人は、頑張ってボロい靴で辛抱するのだ。

いつか相方が見かねて買ってくれるはずだ。

「ついでに服も・・・。」

これもあっさりOKが出たと言う事は、「もうそろそろちゃんとした服を着ようね。」という事なのだろう。

久米川に着いたら、飲んだ。

まだ5時だ。

こんな贅沢も、休みが取れたからである。

職場のみなさん、アリガトウ。

で、しこたま飲んで、昨日の記事になったのだ。

今日も二日酔いだったが、金曜日である。

まだまだ飲みます、サンタイザベル・ぽ子。

今週、休みナシだったな(笑)