もう眠くて眠くて、仕方がなかった。
国会議事堂見学ツアーに行くから早く寝て早く起きなさいよ、と言われていたにも関わらず、3時半まで飲みながらネトゲ、寝たのは4時である。
本当に、絵に描いたようなアホである。
電車で寝てやろうと目論んでいたのに、まだ通勤ラッシュの名残で社内は混雑していた。
ボーッと突っ立っていたが、もう眠くてたまらない。
国会ツアーのクソ、いや違う、クソは自分の意志の弱さである。
寝たい寝たい寝たい・・・。
私達が申し込んだツアーは、国会議員・加藤公一の事務所が募集したツアーである。
彼の事務所は我らが久米川駅の近くにあるのだが、ある日ダンナがチラシをもらってきたのだ。
正直、政治には興味ないが、建物には興味があった。
その頃私の仕事も暇だったので申し込んだのだったが、今となっては忙しく、昨日は二日酔いの寝不足である。
最悪。
まずは衆議院議員会館に集合し、加藤公一の部屋に行く。
15人ほどのツアー客(ほとんどが年配のオバハンである)が、狭い彼の事務所に部屋に入り、座る。
げ、まさかここで政治の話か演説か。
寝るぞ(汗)
確実に寝るが、この狭さゆえに距離が近い。
いくらなんでもそんな失礼な・・・。
しかし、逆に目が覚める結果となった。
加藤氏は爽やかに私達を迎えると、自分の理想を語るだとか宣伝だとかは一切せず、簡単にこの部屋の役割を説明した。
ここで洗脳されるのかと案じたが、彼はまったくのガイドに徹していた。
しかしである。
「ちょっと質問が」とひとりのオバハンが口火を切ると、続いて年配のオッサンが唐突に「公務員の人数が多すぎる、三分の一に減らせるだろう」と言い出した。
公務員はクビにできないのか、などと散々絡み、しまいには「書類など無駄が多すぎる、全てコンピューター化すべきだ」と言い放った。
しまいには加藤氏も笑顔で絶句したが、それでもちゃんと、コンピューターは万能ではない事、コストに見合わないことなどと丁寧に説明した。
しかしオッサンは人の話は聞かずに「無駄が多い」とコンピューターの奴隷のように繰り返した。
完全な一方通行なのだ。
私達は弁当代以外に金を払ってはいない。
いわば好意で(政治活動の一環かもしれないが、押し付けがましいことはなにひとつしなかった)国会ツアーに連れて行ってもらうのだ。
陳情を聞かせにきたのではない。
オッサンの「コンピューター・神」の単純な思考にも呆れたが、無礼にも程がある。
しかし、オッサンのお陰で図らずも加藤氏の人柄の良さを伺えた。
実はこの段階で私もダンナも、惚れた。
あぁ、もしかしたらあのオッサン、サクラだったのかな。
写真を撮らせてください、と頼んだら、気持ちよくポーズをとってくれた。
「どうせ撮ってくれるなら・・・」と、わざわざイスをどけて花の前に来てくれたのだ。
さて次は、国会の本会議の傍聴である。
神の粋な計らいだ。寝れる。
本会議場に入るとなんと鳩山総理が前に出て喋っていたが、ヤジがうるさくて良く聞こえない。
聞こえたところでサッパリ意味が分からないし、鳩も棒読みなので、すぐに寝てしまったが。
ここでスタミナ回復し、その後の見学は気分良く見て回ることができた。
・・・と言いたいのだが、今度は足が痛い。
先日パーカーで恥をかいたのでワンピースを着て行ったが、それに合う靴を選んだら、ハイヒールになってしまったのだ。
しくった、見学というのに。
しかも、出発が遅れたために靴紐を結ばずにバス停まで走ったのだったが、その時に紐を踏んづけてしまい、なんと切れてしまったのだ。
思えば25年も履いていたブーツである。かかともボロボロだ。
「もう足痛い、限界、靴買って、これもう25年履いてる、ボロボロよ。」
ダンナは、こんなところにハイヒールのブーツで来たことにだか、25年も履いていた事にだかわからないが呆れ、分かった買うからと言った。
足の痛みと恥と引き換えに、新しい靴ゲットである。
帰りに新宿で靴屋に寄る。
そこでまたブーツを選ぶと、可愛いスニーカーも欲しくなった。
驚いた事にダンナはすんなり買ってくれた。
「もうそろそろ、ちゃんとした物を履こうね。」
ダンナは子供に言い聞かせるように言った。
新しい靴が欲しい人は、頑張ってボロい靴で辛抱するのだ。
いつか相方が見かねて買ってくれるはずだ。
「ついでに服も・・・。」
これもあっさりOKが出たと言う事は、「もうそろそろちゃんとした服を着ようね。」という事なのだろう。
久米川に着いたら、飲んだ。
まだ5時だ。
こんな贅沢も、休みが取れたからである。
職場のみなさん、アリガトウ。
で、しこたま飲んで、昨日の記事になったのだ。
今日も二日酔いだったが、金曜日である。
まだまだ飲みます、サンタイザベル・ぽ子。
今週、休みナシだったな(笑)