人間のクズ!

敵は自分の中にいる。ちょっとだけ抗ってみたくなった、ぽ子55歳。

タージ(復活企画)@東村山

東村山のカレーで検索すると時々出てくる「タージ」。

かなり評判のいい店だが、残念ながらもう閉店してしまった店であった。

しかし時々1日限定で復活しているのだ。

情報源が少ないので毎回逃して涙を飲んでいたが、偶然今回の開催を知ったのだ。

それはなんと今日であった。

ところが完全予約制で、締め切りは過ぎていた。

ダメもとで電話をしてみると、快く受けてくれた。

今日の今日なのに、有難い話である。

場所は「中山みどりアートハウス」で、ピアノの演奏会とのコラボであった。

私達の目的はカレーだったので演奏が終わった頃に行ったのだが、行ってみたらそこは普通の一軒家であった。

インターホンを鳴らすべきかどうか悩んでいたら、扉の方が開いて中から男性が「どうぞ!」と招き入れてくれた。

入ってみて分かったが、「カレー屋タージの復活企画」というよりも、内輪の集まりに近かった。

それは悪い意味ではない。

スタッフは親しげに話しかけてくれ、中のギャラリーを案内してくれたり、手が空いた時には気軽に声をかけたりしてくれた。

客ではないのだ。

「ぽ子さん」と名前で呼んでくれる。

私が選んだメニューは、中で一番辛い「インドカレー」だ。

辛いのが好きなので辛さで選んでしまった。

まずはサラダのディッシュ。

小さいものだが、グリーンのサラダにポテトサラダ。

グリーンは火が通っていて甘みがあり、サウザンのドレッシングが合う。

ポテトサラダも手作り感があっておいしい。

カレーは確かに辛かったが、ほんのりとした甘みも併せ持っていて深みがある。

スパイスの風味も高く絶品。

具がチキンだけなのは物足りないが、そのお陰でカレーの良さがダイレクトに伝わってくる。

ちなみに他のカレーはもっと具沢山である。

ライスがちょっと水っぽかったが、こういった企画ものなのでそこまで品質を求める気はない。

だいたい水だって紙コップなのだ。

店で食べるのとは違う。

インドカレーを食べていたからか、マスターが現れ、「辛さは大丈夫ですか?」と声を掛けてくれた。

別に辛さに強いのは何の自慢にもならないが、辛さの耐性には自信があるので大丈夫だ。

平気だと答えると、「もっと辛いの作れますよ。これの10倍ぐらいの。」と面白そうにマスターは言った。

じゃあちょっと食べてみようか、と言う事になった。

ちなみに私が今まで食べた料理で一番辛かったのは、ラーメン屋の中本の北極だが、食べれないことはなかった。

スープだって飲んだし、おいしかった。

経験した辛さのMAXは、輸入品の「サドンデスソース」とかいう、タバスコのような香辛料がダントツだった。

もういても立ってもいられない辛さだ。

罰ゲーム以外の使い道はあり得ない。

ところでマスターはこれから出す辛いカレーについて(名前は失念)、店では30分以内に食べたら無料にしていたこと、過去に救急車で運ばれた人が3人いた事を前置きした。

これは挑戦である。

緊張したが、救急車の3人は辛いものの免疫がない人だったらしいので、「ぽ子なら大丈夫だよ。」とダンナは涼しい顔をして言った。

私もあまり不安はなかった。

小さめの皿に入ったそれは、カレーのソースというよりペーストに近い硬めのものだ。

一口食べると大した辛さではない。

唐辛子のカレーペースト、という感じだ。

マスターは「コツは味わわないで一気にいく事」と言った。

なので余裕はあったがパクパクパクとソースを多めに口にかっ込んだ。

あれ?ちょっと辛くなってきたかな?と思ったが、手を止めずにどんどん食べた。

辛い。

辛いがいける辛さだ。一気に行ってまえ。

(涙)

そしてそれは突然やってきた。

辛い!!

猛烈に辛い、超辛い、ムチャクチャ辛い~~~!!

涙が出た。

毛穴が開いて汗が噴き出した。

頭がクラクラした。

こんな事は初めてである。

食べなくてはと思い、それでもスプーンを口に運んだが、一度この辛さを認知してしまうと次の一口も地獄である。

頑張って2、3口食べたが「もう無理!!」と言って涙目でギブアップだ。

こんな経験は初めてだ。

繰り返すが私は辛さには強いと自負している。

しかしこのカレーは想像を絶する辛さであった。

あの辛さ・・・、あんなクラクラする状態は初めての経験だ。

参った。

完敗である。

もったいないので残りを持ち帰らせてもらったが、そんな無理を聞いてくれたり、この激辛の分はサービスしてくれたりで大変申し訳なかった。

激辛にはチキンまで入っていたのだ。

アットホームな雰囲気につい長居をしてしまった。

次は半年後とのことだが、次回はぜひ演奏会から行こうと思っている。

ぽ子評価です。5段階で、

味:「5」。

量:「3」。

価格:「2」。

総評:高く感じるが、演奏会やギャラリーなどの入場を思えば「4」。

「インドカレー」 サラダ、ドリンクつき 1500円

先に出たサラダ。おいしい。

シンプルなインドカレーは、ソースの旨みがダイレクトに伝わる。

ダンナの食べたマドラスカレー。

辛さも充分、具沢山でおいしい!!らしい。

恐怖の辛いやつ。

この世のものとは思えない辛さ。