人間のクズ!

敵は自分の中にいる。ちょっとだけ抗ってみたくなった、ぽ子55歳。

エルとマイケル

ラと寝ている。

寒くなってきて、先住猫ラが布団の中で寝る季節になったのだ。

ミには悪いがラだけを連れて行く。

ミはいたずら好きなので、連れて行くと夜中にあちこちガサゴソやられ、目が覚めてしまうのだ。

どうも「寝なくちゃいけない状況」よりも「寝てはいけない状況」の方が眠くなるのだ。

ラと寝ていると「背中をなでなでしてあげなくてはいけない」=「寝てはいけない」に繋がり、

結果、すぐに寝てしまう。つまり、ほとんどなでなでしていない。

今朝はラが早起きして「ご、ご飯を・・・。」と言い出したので目が覚めてしまった。

早起きと言っても、目覚ましが鳴る5分ぐらい前か。

しかもうるさく鳴いた訳ではない。

私がちょっと動いたのを察して、遠慮がちに「ウニャ。」ぐらいに鳴いただけだ。

しかし「これはちょうど良い目覚ましになった。」などとは思わない。

起こされたことに腹が立ち、かえって起きる気がなくなるのだ。

実家にいた時もそうだった。

やはり良く猫と一緒に寝たが、1日のほとんどを寝て過ごしていたため、

どうしても猫の方が先に起きて「どうかここから出して下さい。」という事になる。

「はい、わかりました。」と従うと負けるような感じがして、つい張り合ってしまい

結局「さっさと出してやれば良かった。」と後悔する程鳴かれる羽目になる。

親猫の方は、机や棚の上の物を落とすという暴挙に出たこともあったし、

子供猫のほうは顔を叩きに来たこともあった。

子供猫はいなくなり、親猫は死んでしまった。懐かしい思い出だ。

ところで今日の子猫エルの大学病院行きは、また延期になった。

やはりまだ酸素室から出せないとの事だ。

私としても無理はさせたくないからそれで良いが、

あの箱に入って1週間になる。

目も見えないようだし、精神面は大丈夫なのだろうか?

あぁ、毎日付きっ切りでベッタリくっついて過ごしていたい。

鳴いたらちゃんと起きるよぅ。

今日も朝晩2回面会に行った。

何かおかしいところはないか、観察するようによく見ていた。

不安が大きいので、いちいち小さなこともひっかかる。

タレ目だ・・・。

エルはタレ目なのだ、これは大丈夫なのか?

前はこのタレ目がもうかわいくてしょうがなかったのだけど、

こうなってくるとタレ目すら不安の種だ。

なにかこう、顔が崩れていく病気だとか・・・。

ここで、あまり関係ないかもしれないがマイケル・ジャンクソンを思い出す。

夜の面会では、待っている間に隣のミニチュアダックスにちょっかいを出していた。

「待て」と言うとペッチャンコになりとてもかわいい子だ。

ついかわいくてこの子をなでくり回したが、ハッ。

「一緒に住んでる猫ちゃんを触った手で、子猫ちゃんを触らないこと。」

大学病院で言われたじゃないか。

犬だけど、大丈夫なのか?

かと言って、飼い主の目の前で手を洗う訳にもいかないし

どうしよう・・・。

しかたなく、隣に見えないようにジーパンの腰の辺りでゴシゴシした。

エルちゃん、ごめん。ダックスくん、ごめん。飼い主さん、ごめん。

帰りはもう7時半だ。早く帰らなくては。

途中で長い信号待ちが数ヶ所ある。

これまではチャチャッと左右を見てから適当に無視して渡っていたが、

エルが入院してからそれができなくなった。

私は神様にたくさんお願いしたのだ。

こんなところを見たら神様が怒ってしまうかもしれない。

そんな感じでちょっと素行がよろしい今日この頃であった。酒の量は増えたが。

そしてなぜか爪を切ることができなくなった。

なんだか切ったらエルが心配なのだ。

だいぶ伸びてきたが、ここまでの伸びたことで更に切りづらくなった。

エルに小さな牙が生えていた。

1週間で随分成長している。

この成長を側で見られないのがつらい。

あぁ、毎日ベッタリ側にくっついて過ごしたい。

仕事なんて辞めたっていいんだぞ。