人間のクズ!

敵は自分の中にいる。ちょっとだけ抗ってみたくなった、ぽ子55歳。

金曜日の夜からのこと ②寝不足

さて金曜日の話になってますが、この日母と食事に行くまで

うちでは娘ぶー子がまた龍二と遊んでいました。

7時ごろ帰って行ったんだけど、その後食事が終わるまでずっとメールをしていました。

食事中によせと言ったんだけど、緊急事態だからと言う。

「龍二んちの近くで子猫が捨てられてて・・・。」

ゲゲッ。聞きたくなかった。

「とりあえずうちに連れて来ちゃダメ?」

3匹!!

1匹なら飼ってもいいと思っていた。

すでに2匹いるがこのような可哀相な猫のために、1つ空席を作っておいたのだ。

この間も1匹どうかという話があったが(申し遅れましたが、里親、見つかりました)、いきさつが良く分からず可哀相具合が不明であった。

誰も他にいなければもらおうと言っていたのだけど、無事に見つかったらしく出番はなかった。

カワイイ黒猫で娘ぶー子が猛烈に欲しがったが、まぁ他に飼い手がいるなら非常事態でもあるまい。

今回はこの非常事態に堂々当てはまるけど、3匹は無理だ。

とりあえず、って飼い手が見つからなかったらどうするんだ。

困る。断る。

母と食事を終えて別れたのはもう11時半。

しかし案の定ぶー子は猫のところに行くと言う。

龍二も途方に暮れているらしい。

飼えないのに見るだけ見たってしょうがないじゃないか。

情が移るからやめろと言うのに「私はお母さんとは違う!!」とキレる。

何だよ、アンタには情がないって事か?

しょうがない、こんな時間にぶー子ひとりで外に出す訳にはいかない。

食事の帰りに車で寄ってやる事にする。

龍二がいた。ぶー子が行く。

私は見ないぞ。私は情に厚いのだ。ぶー子と違うのだ。見たら最後だ。

しかし、どうしようどうしようと言ってラチがあかない。

龍二の家は団地で、親も猛反対しているからダメだ。

話を聞くと、まだへその緒のついた目の開いてない子猫らしい。

だいぶ冷え込んできている。このままでは死ぬかもしれない。

「1匹はうちがもらう。あと2匹、ちゃんと飼い手がついたらすぐにでも連れてきてもいい。」

一度連れてきたら捨てるなんて絶対無理だ。

だったら先に確実に飼い手を見つけてくれりゃいい。

見つかる訳ないか。

もうキリがない。帰るぞ。

その時ぶー子たちのところにもの凄くでかい猫がすり寄って来た。

近所の飼い猫らしく、よく慣れている。

カワイイじゃないか。

こいつなら情が移っても飼い猫だから安心だ。

私は車から降りてこのデカ猫を抱いた。

「こんばんは。」龍二が頭を下げる。

もう帰ろうと思ってたのだけど、肝心な子猫の時には姿も見せず、

問題のない猫の時だけ出てくるのかよ・・・と自分で突っ込んでしまいバツが悪くなった。

「どれ、見てみるかな。」

仕方ない、見るだけだ。どうせ明日になれば死んでるだろう。それでカタがつくのだ。

・・・・・・・。

大変だ、本当に生まれたばっかりの子猫だ。

大変だ、死んでしまう。

見なけりゃ良かった・・・。帰ろう・・・。

家に帰ったらダンナがビールを出してきた。

運転があったので私はまだ飲んでなかったのだ。

金曜の夜だぜ、さあこれからガンガン飲もう・・・と思ってたのに

眠くて眠くて仕方がない。

飲むつもりがソファで寝ていた。

「モコが飼うって!!」

その声で目が覚めた。

「猫、取りに行くっ!!」

・・・え?今から??もう1時半だよ・・・。

「もう今からはダメだよ・・・。」ダンナは飲んじゃったから車は出せないもんね。

でもおっと、今日私はまだ飲んでないじゃないか。

金曜の夜なんて、99%飲んでるんだぞ。

すごい偶然じゃないか。子猫が呼んでいるっ!

子猫はまだしっかり生きていた。

まだ10cmほどしかない。

こんなに小さい猫、初めて見たよ。

ここで死んだら何のために生まれてきたのかわからないじゃないか(泣)

くそー、捨てやがって、絶対死なさん!!

ここでモコからぶー子に電話。

まだ起きてるなら見せにいくか。

見たら絶対欲しくなるぞ。気が変わらないように一気にたたみ込むぞ。

案の定、モコはメロメロで、写メ撮って帰って行った。

しかしモコは飼う気でも、親とかどうなんだろうか?

夜中の1時に「飼う」と即答するなんて、親はきっと知らないだろう。

しかもすでに2匹いるらしい。・・・心配だ。

心配だけど、3日後には引き取ると言っている。

後はモコが何とかするだろう。頼むぜ。

帰ったら2時だ。

長い1日はまだ終わらない。