人間のクズ!

敵は自分の中にいる。ちょっとだけ抗ってみたくなった、ぽ子57歳。

人体の感動、犬への失望

そろそろ寝るか・・・。

 

休日の夜だ。

家でしこたま飲み、翌日仕事のダンナはとっくに寝室に消えていた。

私は犬猫と残されており、まずは犬をダンナの寝室のケージへと連れて行かなくてはならない。

ドアを開け、ミッツに声をかける。スクッと立ち上がってすぐにこっちに来る。猫とは違う。こういう点では犬は扱いやすい。

ところが、階段の途中で急に向きを変えて戻ってしまったのだ。ミッツ?どうした?

こんなことは初めてだ。ミッツを追って私も向きを変えたが、その時、階段を踏み外して腰を強打した。

 

「・・・・・・た・・・・・。」痛みで声も出ない。

「う・・・。みっつ!!」なぜか私はミッツを呼んだ。賢い子なのである。この異常事態に何らかの反応があるだろう。何とかしてくれ。

「ミッツ!!!」しかし、来もしない。

「ミッツう。」もはや命令でも指示でもなく、哀願だ。何度目かにやっとミッツはノコノコ現れた。口を開けて舌を出し、アホヅラである。

あわよくばワンワン吠えながらダンナの寝室に行ってくれるんじゃないかと期待したが、アホヅラとのギャップにガックシ。

どころかこの後もミッツはなぜか頑なに階段を上らず、私も意地になってここから動かず、長丁場になった。

最終的にはミッツが折れたが、何だったんだ一体。

 

翌日になると、腰が痛かった。前夜のことを思い出す。ミッツめ。ウッ。腰、ヤバくない!?

動かさなければさほど痛まないが、ある動きをすると猛烈に痛む。その「ある動き」が何だか分かっていないため、無駄にちょいちょい痛い。この「ちょいちょい」は痛みの大きさではなく、痛みの頻度だ。痛みの大きさは激痛と言っていい。

これはヒビでも入ってるんじゃないのか??

しかし、どうせ病院に行ってもレントゲンと湿布と痛み止めだ。痛みは何とか我慢できるし湿布は家にたくさんあるし、レントゲンが無駄なぐらいである。湿布とサポーターと杖で様子を見ることにした。

 

「アウッ」と言いつつ一日やり過ごし、翌日ベッドから出たら明らかに少し良くなっていた。少しではあるが、明らかである。良い経過が実感できることは、喜ばしいことだ。

そしてその後2日経った今、かなり良くなっている。

ヒビなんぞ入っとらんでしょ(笑)足をねん挫した時も、骨折したかと気をもんだものだ。そう言えばあれも、階段を踏み外したのが原因だった。

 

この分なら、週末の行動に影響はなさそうである。あんなに痛かったのに、人体の自然治癒力に感動だ。

そしてミッツの賢く無さ加減にガックシであった。