今週のお題「行きたい国・行った国」
両親が旅行好きだったので、若い頃は良く連れて行ってもらったものだ。
学校にも仕事にも行かずにブラブラしていた若い頃に、海外という刺激を受けるチャンスをたくさんもらったことには、感謝している。
洗練されたヨーロッパも良かったが、まず思い出すのは人情味溢れるアジアだ。
古い思い出はかなり混乱している。正確な年月はもう分からない。1980年代まで遡る。父と行ったタイからシンガポールに南下した旅。
父の旅行はツアー会社などを通さない個人ツアーで、宿泊は小規模なホテルが多かった。そのせいか、スタッフは総じてフレンドリーであった。
この辺りの国の人はとても親日的で、レストランに出れば若いスタッフがすぐに寄って来て「ヤマモト(私の旧姓)」「アジノモト」「イソロク」などとはやし立てた。
腕を絡めて来る女の子。
ペットボトルにホタルを入れて、部屋まで届けてくれた男の子もいた。
ヨーロッパでは差別的な扱いを受けることもあったが、ここではとてもみんな人懐こく優しかった。
海も綺麗だった。
物価は安く、食べ物も美味しかった。
遺跡も素晴らしかった。
それでもまず思い出されるのが、人々の温かい歓迎だ。
まぁ騙されたりとかボラれたりとかも多かったみたいだけど、その辺の面倒は全部父がやってくれたから、私にはいい思い出しかない。
今タイは、以前のように旅行できる国ではなくなってしまったようだ。
あの頃、あの国に行かれて良かった。
もう飛行機怖いから、海外は無理かな。