最後に、藁にもすがりたい気持ちで実践したことについて書いて、終わりにしたい。
医学的、科学的根拠のない、マユツバ療法である。
結果を出すまでの時間はなかったので肝心な結果すらないが、そんな「藁」ですら求めたくなる状態もあるのだ。
「希望」という、精神的な救いにぐらいはなるかもしれない。
まず、メジャーなところで、水素水。
これは効果があったという話が非常に多かったので、かなり期待した。
しかしいかんせん、うちの場合は末期も末期、歳も歳であった。
ただもう死へと進むのみで、何らかの効果があったとしてもそれを享受するだけの時間が残されていなかったと思う。
水素水は、一度パックを開けてしまうと、どんどん水素が抜けて行ってしまうという。
一度に飲む量は極少量でかつ、その一度がいつ訪れるのかもわからないのだ。
それに対してパックは、大きくて割高にならざるを得ない。
そんな中で「ZEROミネラルミニ」という130mlのお試しサイズが、3パック千円で売っていたので、迷わずこれを買った。
サイズの良さもあったが、開封しても3日ぐらいなら、パックに入っていれば約9割の水素が残る仕様になっているというのも、魅力であった。
それにしても、お皿にあけてしまうとせいぜい6~8時間とのことだ。
ほぼ寝たきりで自力で飲む力も残っていないラッキーには、不向きであった。
完全に自力で飲めなくなってからはシリンジで飲ませたりはしたが、効果云々いう量は飲んでいない。
で、ラッキーはいくらも飲まぬうちに死んでしまったので、残りを他の子に飲ませることにしたのだ。
かと言って、皿に出しっぱなしにしたくないことには変わりがない。
そんな中、エルだけは水を飲みたくなると都度ねだりに来るので、その時にあげてみることにした。
これが。
全く飲まないEE:AE482
私が飲んでみたところ至極普通の水に感じるのだが、彼女には何かが違うのだろう。
仕方がないので水道水を足してだましだまし飲ませていたが、とうとうねだることをやめ、他の子達の水飲み場に自ら行くようになってしまった。
まぁ必要に迫られていないのでもう無理強いはやめたが、こんな感じで効果については何の結果も出ていない。
強いて言うなら、獣医さんは「医学的根拠はなく、効果もない」と言っていた。
確かに通販サイトで検索すれば、胡散臭い売り文句に安くもない水素水がズラ~~ッと並んで、いかにも商業的だ。
それでも、個人的には否定しない。
「何か良い事をしている」という前向きなオーラが、何らか作用するかもしれない。
どこぞの湧き水にも、奇跡はある。
水素にもごく稀に奇跡を起こす力があるかもしれない。
それとも単純にこうして水を与えることで、水分補給量を気づかぬうちに増やすことができているかもしれない。
色んな形の可能性があるだろう。
やらなきゃ、ゼロなのだ。
そこにつけ込む業者たちはどうかとも思うが、看護側の気が済むならいいんじゃないか。
もうひとつ、民間療法を書こうと思ったのだが、長くなったので次回。