「どうするの??もうすぐ出るよ。」と声を掛けられたのは何時だったのか。
朝である。
前日はほとんど飲んでいなかったので二日酔いはないが、とにかく私は休日の朝に起きることが苦手なのだった。
主に、甘えだ。私が起きなくても困る人はいない。寝かせて。お願いだから。
そういう意識が脳に体に染みついているので、ちょっとやそっとの声掛けではビクともしないのである。
「後で合流する・・・。」と結論を先延ばしにして、当座の惰眠を守り抜く。
昼前に自然と目が覚めた。目覚めとは、これである。起こされて起きるのは、苦行か罰である。
どれ。合流するとするか。
ダンナはギタリスト夫妻と初詣に行ったのだった。
彼らのことだ、その先にあるのは「飲み」に決まっている。
府中の神社の神様、ごめんなさい。そのうち散歩コースにして、遅ればせながら私も参りますんで。
空は綺麗に晴れ渡っていたが、どえらい寒かった。
寒波が来ているとかで、このところ急に冷え込んだ。
私は府中の神社に、もっと暖かくなってから行くぞ。
久米川駅でバスを降り、みんながいるその店に向かう。
まだ二日酔いが完全に癒えていなかったのは、幸いであった。気持ち良く酔いつつも、理性的に行動することができた。
美味しい料理をたらふく食べ、またしてもギタリスト宅にお邪魔し、ダンナが寝てしまいそうになり、そこで切り上げた。
それでも私はまだ正気を保って酔っていたのだ。もっと飲むつもりでいた。
家に着いてワインを用意し、ダンナが風呂から出るのを待つ。
・・・寝ていた。
ふと気がついたらダンナは風呂に入っていて居なかったのだが、一瞬何が起こったのか分からなかった。
ここはどこだ?なぜひとり??
そうか、ダンナが出てきたらワインを、・・・。・・・・・。
そのまま私は起きることはなかった。
その代わりダンナは、出してあったワインをひとりで全部飲んでしまった。
「うー・・・・・・。」
翌朝着替えに寝室に来たダンナは、顔をしかめてベッドに座って動かなくなった。
「なに?だいじょぶ??二日酔い??」
「ああ・・・・・・・(ため息)」
金曜日から飲み続けだったが、この朝が一番辛そうであった。よりによって出勤の朝に(笑)
魚はほとんど残し、お茶漬けだけ食べてダンナは嫌々出かけて行った。
最後のワインがダメ押しだったのだろう。私はスッキリ爽やかな朝を迎えていた。
こうして、一日遅れの新しい週が始まった。
気がついたらもう、木曜日じゃないか(下書き時点)。
今夜はまた飲ませてくれるらしいので、何だかんだ今週も飲み続けになりそうな予感である。