合唱団の発表会のリハーサルであった。
当日と同じ会場で、オーケストラも入る。
まさに本番そのままの練習になるのだ。
ホールに足を踏み入れると、ステージが作られていた。
大道具、小道具を忙しく配置している。その横で、オーケストラが音を出していた。
本番が迫っているという緊張感と、ステージを作り上げる活気。不思議とやる気がみなぎって来る。
結局「着替え」という名目で楽屋で2時間近く待ったが、そこからが大変であった。
オーケストラの入る歌だけ通し、オペラの演技指導が入り、最初から本番通りに全部通す。
何が大変って、足が痛いEE:AEB64
この日のために合唱にもオペラにも使える靴を買ったのだが、履き慣れていないので靴擦れができて痛くて仕方がないのである。
また、踵が若干高いので、ずっと立っているとしびれてくる。この靴は失敗であった。
Ave Verum Corpusの問題点は、解決しないままであった。
仕方がないのでボソボソと呟いていた。一応歌っているつもりなのだが、息が続かないので呟きになってしまうのである。
しかし歌うことはとても楽しかった。
今回は先生も間に入って歌ってくれたので、勇気がもらえた。
不思議なもので、先生の声に紛れると、「出ないかも」の不安が消えていくのである。
また、もっきゅんの指揮も本気モードで、うまいこと曲を作り上げるもんだと感心した。
これまで指揮とは、単なるメトロノームだと思っていた(笑)
歌詞さえ覚えていれば、指揮を見てそれに従っていればいい、というぐらい完璧なナビゲートである。
緊張も焦りも不安もなく、ただ気持ち良く歌った。
しかし仕上がりは別である(笑)
息継ぎ以外の場所で知らん顔をしてチャチャッと息継ぎをすることを「カンニングブレス」というらしいが、カンニングだらけである。
しかしもう、開き直った。
本番までにどうにもなりそうもないのである。ならばこの発声でいかに歌っていくか、そっちに切り替えることにした。
興奮気味で家に帰り、やたらと酒が飲みたく、ビールを飲みつつ機関銃のように今日の出来事をダンナに話す。
まるで本番を終えたような高揚感で、私は続けてワインを飲み、音楽室でAveVerum・・・を歌ってみた。
ダメだねEE:AEB64全然ダメ。
試しにライブで歌った曲を歌ってみたが、こっちまで全然息が続かなくなっていた。
どうした!?もしかして肺が縮むような病気になってしまったのか。
こうなるとバンドの方もヤバいという事だ。
何度か歌ううちに以前のように歌えるようになってきたが、どうやら変なクセがついてきているらしい。
AveVerumとLovin'Youはキーが近いので、時々Lovin'Youを歌ってリセットした方が良さそうだ。
そんな感じでまだ色んな問題を抱えたままだが、まずは合唱団の発表会に向けて、現状のなかで最善を尽くせるようにしたい。