実家に呼ばれたのだ。
絶縁中の父が旅行でいないので、その隙をつくように時々こうして呼ばれることがある。
今日は兄も来ると言うことだったが、ならばついでに借りていたDVDを返すことにした。
前回こっちに出てきた時に持ってきてくれた、80年代洋楽のPV集である。
なぜか1枚のうち半分以上をデュランデュランが占めていたが、ジョン・テイラーはイケメンだ。
私の気持ちを兄が察してくれたのかもしれない。
しかしこんなに急に返す日が来るとは思わなかったから、ダビングはおろか、まだ見てもいなかった。
見るならちゃんと見たいが、もう時間がない、ダビングだ。
でもどうやって??
私はまず、ネットで調べて近所の写真屋に電話をして、DVDのダビングができるかどうか聞いてみた。
愛想の良い店員は「承っております」と誇らしげに答えたが、およその値段を聞くと2千円~3千円もするそうだ。
しかも仕上がりまで2週間。
どこをとってもダメだ。諦めて返すしかないのだろうか。
別に飛行機ではるばるやってくる訳ではないのだ、今日じゃなくてもいいのかもしれないが、このDVDを置いていくことを兄はかなり渋っていたのだ。
理由は分からない。
もしかしたら借りパクを恐れていたのかもしれない。
う~む、それが一番手っ取り早いのだが。
しかし私はその真逆をいく。
あんなに忘れっぽくていい加減な私が、催促もされないのにDVDを返すのだ。
冥土の土産だぜ、兄よ。もう死ぬのか?!
まぁとにかく、借りたものはたまには早く返そうということである。
しかし、写真屋はダメだ。
そもそもはダンナに頼んでパソコンに落としてもらい、ダビングする予定であったのだ。そういう方法があるのは確かである。
「DVD ダビング 方法」で検索してみたが、全く意味が分からない。
そこで娘ぶー子に、掃除を免除する代わりにこれを何とかダビングせよと命じたのであった。
ダンナとぶー子とどっちがパソコンに強いのかというと、トータルではダンナだが、動画、音源などが絡むとぶー子の方が意外な技を知っていたりすることがある。
私は大いに期待した。
ちゃんとDVDのダビング方法のサイトも開いておいた。
その間私は本を読んだ。
昨日の夜、まさにクライマックスを迎えていた推理小説だったが、感動の結末にむせび泣く頃にぶー子は、「はあ?」「あー」「ううっ」と良からぬ声を出すようになった。
「どう?」泣きながら聞くと、「
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