「今日は保護者いないから、大変だぞ。」
一中バンドのお兄さま方が言う。
ダンナは休日出勤で今回は欠席である。
何言ってるのかしら、今日は練習終わったらすぐ帰りますわよ、ダンナに晩御飯作らなきゃならないですからね。
ふざけてダンナと考えたモデルコースは、「スタジオ練習→金太郎→漣→P」であった。
一番想像しやすいコースで、一番あってはいけないコースである。
しかし実際には、金太郎が休みだったのでそこが庄やになっただけで、フルコース満喫して帰ってきたのであった。
一番最後までいたのはこの私である・・・南無。
しかしベースのいないバンドとは、どうも腑抜けた感じであった。
聞こえないのをいい事にいつも左手は適当にヘラヘラしていたのだが、その低音が昨日は響くことEE:AEB64
相変わらず全然練習をしないできたので、思い出しながらの演奏である。
自分で書いた楽譜もあまりにも適当で、読めないのだ。
しかしスーさんはスーさんで、練習も中盤に入った頃に突然チューニングを始めたのでどうしたのかと思ったのだが、特別なチューニングの曲だった訳でもなく、そこでやっとチューニングを始めたのである(笑)
見たところかなり動かしていたが、それまでは一体。
休憩に入るときに隣の部屋を見たら、バイオリンだかのクラシックでいらっしゃった。
酒を飲みながらプレスリーの「ハウンドドッグ」を演ってきたばかりの一中兄さん達をみると、つくづく不良である(笑)
防音はしてあるだろうが、壁一枚隔てて隣なのだ、影響はあっただろう。
休憩が長いから許してね。
休憩ではPちゃん談義だ。こちらの「P」は「フィリピンさん」の方。
「あいつらどうせ金目当てだ」と言うタケダさんと「いや、そんな事はない、彼女達は本当に優しい」と言うスーさんに挟まれて困惑していたヤギさんだが、やがてスーさんは決心したように語りだしたのだ。
「実はオレ、昔Pちゃんと付き合ったことがあってね。」
皆静かにスーさんを見る。
「もうね、かなり昔のことだけど・・・、やっぱ止めた。」おわり。
肩透かしを食ってみんな爆笑したが、そこで止めるなんて余計に先が気になるじゃないか。
いつか口を割らせてみましょう。
その時はここに暴露するので。
「タバコちょーだいEE:AE595」
「悪いね、もう一本・・・。」
相変わらず日本のタバコは手に入りにくいようで、コンビニで買えなかったスーさんはヤギさんから一本、また一本とせしめていく。
決してリーダーからはもらわない。いつもヤギさんである(笑)
練習が終わって入り口でタバコを吸ってるヤギさんを見ても、「あっ、タバコ吸ってる!いーなー・・・。」
長身のスーさんが片手に傘、片手に白い布のバッグ、肩にギターを担いで「いーなー」と物欲しそうに見ているのだ。
「はいはいはい、どうぞどうぞどうぞ・・・EE:AE4E6」と言わざるを得ないヤギさんであった。
タバコの話はまだ続く。
練習の後はミーティングと称して飲む。
焼き鳥の盛り合わせを目の前にして、「じゃんけんで決めよう」と言い出すスーさん。
「じゃーんけーん・・・、待って待って、あのね、じゃんけんで勝った人から順番に取っていくのね、せーの、じゃないやえっと、何だったっけ、あー、うー。」もう「じゃんけん」という言葉を忘れたか。
ところが「最初はグーEE:AE5BEですよ。」と言われ、「そうそうEE:AE595」と満足そうに「さーいしょーはグー、じゃんけんぽいっEE:AE468」とチョキを出し、見事に勝って喜んでいた。
いい大人がじゃんけんで焼き鳥を取っていく。
つくづくこの少年っぷりが可笑しい。
とうとうタバコがなくなって買いに出るヤギさんに、スーさんが千円札を渡す。
ついでに自分のも、という事なのだろうが、やはりスーさんの吸いたいタバコはなかったようである。
なのでヤギさんはお金をスーさんに返そうとするのだが、なぜか頑として受け取らないのだ。
「だから、売ってなかったから買ってないんですよ。これは返しますよ。」と一生懸命ヤギさんは説明するのだが、「いいの、いいの!」と言って受け取らない。
そして最後に一言、「だから、これでタバコ買ってEE:AE4E5」。
つまり「何が何でもこの千円でタバコを買うのだ」という事である(笑)
そしてヤギさんんはその約束をちゃんと守り、久米川の販売機でスーさんを満足させたのであった。
ダンナから連絡がないのをいい事に、漣に続く。
やはりここでも、そしてこの後のPでもスージー・クアトロを歌ったので、また喉が嗄れてしまった。
そして今回は、楽譜がなくなったEE:AEB64
金額的にはダメージは少ないが、耳コピして書き取った譜面もあったのだ、精神的ダメージが大きい。
楽譜の入っていた袋だけ空になって持って帰ってきているが、どうしてそんな事になっているのか?
謎だ。
玄関で寝ていた。
気がついてソファに移動したが、足元にダンナの晩御飯用に買ったモスバーガーの袋が転がっていた。
これはダンナの今日の弁当になったようである。
ついでにぶー子の機嫌もムチャクチャ悪いようだが、恐ろしくて理由をただす気にもなれない。