人間のクズ!

敵は自分の中にいる。ちょっとだけ抗ってみたくなった、ぽ子55歳。

また母が、いい人に出会いました。

だからダメだちゅーてんのにEE:AEB64

仕事から帰って携帯を開くと、母から電話があった形跡が残っていた。

3時半。

いつもなら仕事中である。

何事かとすぐにかけ直すと、「あぁ、もうケリがついたからいいんだけどね。」と話し出した。嫌な予感。

むしろ、ケリなんかついてない方が良さそうだが。

布団クリーニング、だそうです、今度はEE:AEB64

「だってね、××っていうところの布団使ってませんか、って言うの。確かあったからそう言ったら、今キャンペーンで1250円でやってくれるって言うのよ。」

すでに突っ込みどころ満載だが、最悪の結果になっていないことを祈りつつ、最後まで話を聞く。

「で、アンタに電話したらいないから、お隣さんに聞いたのよ。そしたら××の布団なら有名なところだから、変な事はないと思うっていうからさ。」

確かに××ならテレビでコマーシャルもやってるし、悪徳商法というニュアンスではない。

ならば、××を語った悪徳商法の可能性はないのか?

「・・・で、布団は?」

「あとで取りに来るって、まだ来ないんだけど。」

セーフか。

ここでまた私はキツく言わねばならなかったが、こうも効果がないとは脱力である。

・絶対に訪問販売の話を聞いてはいけない。

・絶対にドアを開けてはいけない。

「狼と7匹の子ヤギ」の子ヤギほどの無防備さである。

「あらだって、いい人だったわよ。」母は言うが、羊の仮面を被った狼なのだ。いい人の仮面を被った悪徳商人なのだ。

どの世界に、人相も態度も悪い人間から、高額な商品を買う人間がいるかEE:AEB64

とにかくその人が戻ったら、名刺をもらえと言っておいた。

娘がうるさいから、そういう人が××社で訪問クリーニングやってるかを聞いてからにすると言っておやりッEE:AE4E5

電話を切ってから私は、××社に「クリーニングを訪問で受ける事はあるか」と問い合わせてみた。

受けた女性は「弊社は基本的に訪問販売です。」と言った。

ただ、やはり悪徳商法などで××社を語る人がいるので、名刺で必ず確認して欲しいという事であった。ざまあみろ。

××社を語る悪徳野郎め、と思いながらも、今度は「××社 クリーニング詐欺」でネット検索してみた。

EE:AEB64

むしろ××社が悪徳であった。

正確に言うと法に触れるような悪徳ではないようだが、かなり強引に高額な商品を売りつけているようだ。

クリーニング→この布団もうダメですよ→これ買いなさい、というのが常套手段だ。

そして、彼らは1年中「キャンペーン」をやっているようである(笑)

エサなのだ。

ヤバい、母の布団を洗わせてはならぬ。

そもそも布団の汚れなんか全然平気だろうが、トシコよ~~EE:AEB64

すぐに母のところにかけ直したが、ずっと話し中である。

30分ほどだってやっと繋がったと思ったら、今度は出ない。

もしかして、今まさに、「この布団、もうダメですねぇ~。」とか言われているのだろうか。

出ろ、出ろ、出るまでかけ続けるぞ、その布団は汚れたままでいいのだ、母の布団はせんべいでいいのだEE:AE4E5

やっと出た母は「まだ来ないのよ~。」と、まるで待ちわびているようであった。

私はネットで調べた結果を母に伝えると、素直に「そうよねぇ、何かいろんな物を売りつけられるわよねぇ。」と言ったのでガックリきた。

なんなのその素直さEE:AEB67こりゃ簡単に騙される訳だ。

とにかくもうドアを開けるな、開けずに断れ、何なら娘に怒られたと言ってもいい、そう言って終わった。

どこかで聞いた事があるようなセリフだと思ったら、「ダメです、許しません、お母さんにダメって言われたって言いなさい」という、古い古い母のセリフであった。

母よ、どうしてこんなんなっちゃったのEE:AE473

厳格で融通の利かないオールドタイプの母に、私は何度も泣かされてきた。

長い年月が経つと、逆転するようである。

しかし私はニュータイプである。

母を泣かすような事はしないが、守らにゃならない。

「厳格」は引き継がせてもらおうEE:AEAAB仕返しじゃEE:AEB80