人間のクズ!

敵は自分の中にいる。ちょっとだけ抗ってみたくなった、ぽ子55歳。

冤罪

【お願い】

どうか今回は、マジレス・マジコメはご遠慮くださいEE:AEAD9

また、風水の話もキリがないので、ゴメンナサイです。

「ウチにいるって。」

娘ぶー子はサラッと言った後に、私の表情を見て「しまった!」という顔になった。

簡単に言ってくれるじゃないか。ウチにいるってか。

ハエやゴキブリじゃないのだ。

お前、その言葉の重みを思い知れ(泣)

ぶー子の友人にとても霊感の強い子がいるようで、その子がウチに「いる」と言ったそうなのである。

相手を通して部屋を見る事ができるとの事で、「いる」場合はそれも見えるか感じるかするらしい。

不思議なのは怖がりのぶー子が全然怖がっていない事だが、彼女は「こんだけ地球の歴史があるんだから、霊ぐらいどこにでもいるでしょ。」とサラッと言った。なるほど。

でも、ウチに、である(泣)

しかも、これは私の予想だが、いるのは私が寝ている寝室であるEE:AEB64

以前からおかしいなとは思っていたが、怖いから気にしないようにしていた。

それなのにその努力、ぶー子のセリフを聞いた瞬間にパァである。

「寝れない原因がわかりました・・・・・・・・・。」

深夜の「お友達」に何度も起こされている上司グッティ氏に、私はその話をした。

私は寝不足の犯人だけではなく肩こりの犯人まで見つけたと得意になって言いつけたが、とうとう彼はこう言った。

「何でも霊のせいにしちゃダメっすよ。」

気にしだすと何でもかんでもそっちの方に結びつけちゃうから、これはもう考えないようにする。

するとアラ不思議、気にならないのだ。

俺んトコ、最近来てないっすよ。

う~ん、もっと具体的案が欲しいのですが・・・。

「そういう時は『出てけ!』って声に出せばいなくなるよ。」

ええっ!?怖いEE:AEB64

グッティ氏は何とか私の負の思考を正そうとしたが、もう私は魔よけの事で頭が一杯であった。

家に帰ってから魔よけについて検索してみたが、案外ないものである。

と言うか、グッティ氏の言うように「気にしない」という話が多かった事に驚いた。

それは回答者の逃げではなく、「気にしてもなにもいい事はない」という、ちゃんと経験から導かれた答えである。

立派な魔よけの方法なのである。

しかし気の持ちようとは、物を置いたり呪文を唱えたりする事よりも何倍も難しいことである。

怖いから何とかしたいのだ。

「怖くない」と納得できたならいざ知らず、怖いのに怖くないと思うことは簡単なことではない。

しかしだ。

良く考えてみれば、ぶー子に言われるまで私は「気にしないで」やってきたのだった。

私は「おかしい」と感じてはいたが、確証は掴んでいない。

どれも「思い違い」や「偶然」、「自然現象」で片付けられる範疇だ。

そしてグッティ氏に常々言われていた事も、この世界では当たり前のように言われていた。

「部屋を綺麗にして空気を入れ替え、よどみなく、良い『気』を取り込もう。」

そして心を明るく持ち、つまらない事を考える隙をなくす。

何かいようがいまいが、関係ないのである。

私のような心の弱い人間は、ないものをあると言ってはそれを排除しようと躍起になってしまうのだ。

んなこと言ったって、あったらどうするんじゃい!と言いたいがここはグッと堪えて、部屋は明日片付けて、今夜はアロマでも焚いて寝ようかと思う。

「寝不足ならお昼寝、やめましょうね。

それでも寝れなかったら、原因をもう1回考えましょ。」

案外「霊」とは、可哀相な存在なのかもしれない。

困ったものは、何でもそっちに持っていけばいいのである。

もしかしたら、冤罪だらけかもしれない。

<その後>

ぶー子がリビングに飛び込んできて、「おかーさん、分かった!!あのね、寝室片付けよう!!今調べたんだけど、そうすると・・・。」

ハイハイEE:AEB64

そう何度もあっちからこっちから言われると、かえって「あなたの部屋にはアレがいるから、片付けましょう」と言われているような気持ちになるではないかEE:AEB69