飲み会の後の出勤は、気が重いものである。
たいがい私は記憶をなくして終わっているし、自分に責任が持てないのだ。
変なこと、やってなければいいのだが。
酒グセと言えば、上司アンガもなかなかいい感じのテンションを醸し出すようになり、「酒癖悪蔵」などというキュートな名前を貰っていた。
実はそこに安心していた部分もあった。
やれやれ~っアンガ!!
私より酔っ払って注目を浴びておくのだ!!
で、自分は記憶をなくすのだ。
最後の記憶で、アンガが酔っ払っていた様子はなかった。
今日の出社がどんなに恐ろしいか、想像できるだろうか。
怖くて詳しくは聞けなかったが、向こうからこっちに勝手に入って来た情報では、私の記憶違いが少々あった。
①誤・3次会の白木屋→正・華の舞
②誤・カラオケによる、グッティさんの替え歌→正・グッティさんと私の替え歌
③誤・テーブル席で→正・座敷で
①については、アンガは行ったことすら覚えてない、今日聞いて知ったらしいので、そんなに落ち込んではいない。
②は、私の中では完全にグッティさんのパフォーマンスであった。
アンガはこの笑うべき場面で泣き出したのだ。
そもそもその曲は「サライ」だと言うが、私はその曲を知らない。
そう言うと「俺も知らない」とグッティさんも答えたので爆笑だ。
③だが、靴を誰かに履かせてもらっていたと言うので、てっきりテーブル席で飲んでいたと思っていた私は(絵的に記憶がある。しかしこれは私の創造であった)「何でそんな事に」と聞くと、「みんな靴脱いで飲んでましたよ。」との答え。
テーブル席で全員が靴を脱いで飲んでる場面を想像すると気味悪く、「みんな脱いでたの!?」と返すと「そういう店のシステムですから。」と冷めた返事であった。
・・・つまり、座敷である。
そしてタクシー待ちの時に変な人に話しかけていたと言われたが、実は先週tuguさんと飲んだ時にも、交番の横で寝ていた青年に話しかけていた。
これもぽ子の、酒により開花する能力である。
勇気。
私はそう呼んでいる。
しかしアテにしていたアンガが大人しかったので、自分が浮いていたんじゃないか不安である。
裏で「酒癖悪子」と呼ばれているかもしれない。