人間のクズ!

敵は自分の中にいる。ちょっとだけ抗ってみたくなった、ぽ子55歳。

イカの寿司

ぶー子の友達が泊まりに来るというので、掃除をしなくてはならないDAYであった。 まぁ今日は酒も抜けて気分もいいし、人でも来ないと片付かない家なのだ。 ぞうきん持って午前中は目一杯働いたのである。 洗濯機2回に布団干しなどという奇跡は、もう起こることはないだろう。 娘ぶー子の学校が早出の日で、5時起きである。 そしてぶー子は朝帰りだ。 彼女は感動の物語を私たちに見せ、秘密がなくなって安心したのか、好き放題である。 むしろ、この好き放題を黙認させるために感動の物語を作ったのか、ぐらいなタイミングである。 まぁ3時にひとりで帰って来られるよりは、朝の方が安心ではあるが。 しかしそれを言っていけない気がしないでもない。 もう自分でも何が何だかよくわからない。 で、5時に起きた、掃除をした、仕事に行って帰ってきたらぶー子は寝ていた、起きたらひとこと「友達来れなくなった」、以上。 なんと、早朝からシンデレラほど働いたのに、朝ご飯は君たち3人分買って来ちゃったし、って事はアンタ、晩ご飯食べるのね。ないですけど。 まぁ部屋は少しばかり片付いたし、ぶー子の布団もフカフカになってそれはそれでいいのだろうが、ぽ子の世界ではこういうのを「無駄働き」という。 無駄働きと言えばぶー子も同じで、彼女も昨日、バタバタと部屋を片付けていた。 ぶー子が部屋の片づけをすると必ず大量のペットボトル、ゴミ、洗濯物が出るのが常だが、今回は弁当箱も出た。 4月14日に写真でUPした弁当箱だ。 箱の話ではない。 まんまその弁当箱なのである。 あの時点で数ヶ月経っていたのだから、もう半年は洗っていないはずである。 一体どのツラ下げて持ってくるかと思いきや、黙って置いていったのだ。 私は「もうしょうがないわねぇ。」と何でも妥協するお母さんではない。 女と女の戦いである。タイマン、ガチンコ勝負なのだ。 私はこのままぶー子の部屋のテーブルに戻す。 そう言えば長い事、「弁当箱の箸がない」と言ってシダックスやくら寿司の割り箸を持って行ってたが、それはあの弁当箱とセットになっている事がわかった。 腐った弁当箱はどんな音がするのかと振ってみたら、懐かしいカラカラという音がした。 箸箱に入った軽い箸の音である。 そしてぶー子は今日もバイト、ダンナは残業である。 みんなで食べるつもりのイカの寿司を、我慢できずに時間差でひとつずつ食べてしまった。 そころで「いかのおすし」という、子供のための防犯ワードをご存知だろうか。 知らない人にはついてイカない。危ない場所にイカない。 知らない人の誘いにらない。知らない人の車にらない。 あぶなかったらおきな声で叫ぶ。こわかったらおきな声で叫ぶ。 交番、子供110番の家、お店、学校など、とにかく人のいるところにぐ逃げる。安全な場所へぐ走って逃げる。 近くの大人や警察(110番)家の人、学校にらせる。どんな人、どっちに逃げた、どんな車などをらせる。 ある意味インパクトはあるが、それは大人の目で見た馬鹿馬鹿しさのインパクトであり、この言葉の効果には疑問である。 長すぎで覚えにくく、やはりいかのおすしはイカのお寿司であり、ぽ子が我慢できずに食べちゃうものなのだ。 いつもよりたくさん働いたのに、ネタになることなんか何もなかった。 家事なんて報われないものである。